【漫画】いつもツンツンしてる同僚女性が酔い潰れたら……? 教師同士のラブコメディ『北風と太陽の恋ひ恋ふ日誌』

 酔っ払いの女性を助けたら同僚教師だった—―。北国の高校を舞台に、押され気味の若手教師・五十嵐龍太郎と、「北高の雪女」と呼ばれる兜森雪乃が織りなすラブコメディ『北風と太陽の恋ひ恋ふ日誌』の第1話がXに投稿されている。

 作者は、学校関係で働いていた経験を持つ東野ねこさん(@neko_higashino)。素をさらけ出すのが難しい“先生”が、心を許す瞬間を彼女はどう描いたのか。(小池直也)

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『北風と太陽の恋ひ恋ふ日誌』(東野ねこ)

――本作の着想を教えてください。

東野ねこ(以下、東野):担当編集さんから「ラブコメを描きませんか?」と声をかけていただいたのが始まりでした。実は私自身も学校関係で働いていた経験があり、教師の知り合いが多いんです。あとは知っている世界じゃないと描けない、という自分のスタイルもあって「学校を舞台にしたい」と相談させていただきました。

 ただ以前、別媒体で学校の恋愛ものを提案したときは「あまり面白くない」と却下されてしまったんですよ。でも今回はOKが出て嬉しかったです。

――実経験も反映されているのでしょうか?

東野:例えば、髪型が決まらないから目出し帽を被る男の子が作中に出てきますが、あれは実際にあった話をもとにしています。高校生にとって前髪が決まらないって、重要なことなんですよ(笑)。

 教師は楽しいだけでなく、大変なことも多い職業なんです。それを上手くエンタメとして楽しく描けたらいいなという気持ちはありました。

――「教師」という題材で、描きたかったことは何でしょう。

東野:あらゆる職業の人が、仕事のために自分を偽る瞬間があると思うんですよ。だから、繕っている側が「この人の前では素を出せる」となる瞬間を描きたくて。“先生”だから、しっかりしているように見えるけど、教師でも意外と普通の人が多いです。その心を許せる相手と恋が始まっていく物語を描ければと。

――キャラクターデザインはいかがですか?

東野:個人的に黒髪ロングの女の子が好きで、ヒロインは黒髪にすると決めていました。あとはツンツンした子にしたかったので、相手役はおどおどしたワンコ男子にしたいなと。まずキャラありきで、そこから話に合わせてブラッシュアップしていった感じですね。

――龍太郎が博多弁を話すのはなぜでしょう。

東野:以前に面接の場で話した方が緊張した瞬間、青森弁になったんですよ。そのときにすごくキュンとしてしまって(笑)。方言のパワーはすごいですよね。その要素を龍太郎に入れたいと思ったんです。

 ただ私は出身の北海道弁しか知らないんですよ。そこで編集さんに相談したら「博多弁の方がメジャーだし、いいのでは?」と提案していただいて。最終的に福岡出身の別の編集さんにチェックしてもらいながら描いています。

――この第1話で気に入っている場面はどこでしょう?

東野:雪乃が酔っ払うシーンですね。常にツンツンした彼女が崩れる場面を描くのは、個人的に楽しくて。それから龍太郎が冷気を送って雪乃を起こそうとする場面も好きです。あれは編集さんのアイデアですが、龍太郎は「起きてください!」と女性を直接触れないタイプという解釈はリアリティがあるなと。冷気で起こすのも北海道っぽくていいですし。

――作画で意識していることは。

東野:最近は雪乃をより可愛く、龍太郎をもっとカッコよく描くことを意識しています。あと第1巻の表紙を描いたとき、人間の顔を配置としての正しさにこだわって直したら、編集さんに「ラフの方が表情がよかったです」と言われたのが印象的でした。

 こちらとしては、よりリアルに描いた方が正解だと思ったんですよ。でも、それによって失われる要素もある。クセやアンバランス感が逆によかったりするんですね。その気付きは大きかったです。

――今後『北風と太陽の恋ひ恋ふ日誌』をどう描いていきますか。

東野:自分の知っている学校の世界には面白い要素がたくさんあるので、それを少しずつ組み込んでいきたいです。読んでくれた友達から「このふたり、どうくっつくんだろうね」という感想をもらったので、もっとグッと接近させようと考えてますね。彼らが仲良くなる過程に注目してください。

 9月11日には電子単行本1巻も出ます。苦手なカラー絵をめちゃくちゃ頑張って描いたので、ぜひ色々な方に読んでほしいですね。

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