【漫画】母親を亡くした子猫の迎え入れ、その苦労とは? 『トラと陽子』の愛情が眩しい
母親を亡くした子猫を迎える“おねいさん”の悩み——。親のいない寂しさを抱えた子の居場所になりたい、という飼い主と猫を描いた漫画『大切なものをなくした猫が大切なものに出会う話』がXに投稿されている。
こちらは単行本『トラと陽子』(KADOKAWA/ビームコミックス)の第一章のプロローグ。現在『いたいのいたいのそらをとべ』を連載中の作者・黒崎冬子さん(@natsukosama)は、どういった背景で本作を描き上げたのか。(小池直也)
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――6600のいいねが集まっています。この人気についてどうお考えですか。印象的だった反響などもあれば。
黒崎冬子(以下、黒崎):嬉しいです! あと100倍くらい見てほしい(笑)。反応でよく見かけたのは、保護猫と暮らしている方が涙したという内容でした。この「トラと陽子」シリーズはフィクション強めの漫画なので、リアリティを持って感情移入してくれる方が多くて嬉しかったです。
――本作の着想について教えてください。
黒崎:世の中には色々な環境の猫の子どもがいると思い至り、そういう子たちに手紙を書くつもりで描きました。
――ご自分も猫を飼われているのでしょうか。
黒崎:猫アレルギーのため暮らせたことがなく……。「きんちゃん」という名前のうさぎと暮らしていたことはあります。甘えん坊でわがままで可愛い子でした。
家の前にいる地域猫も仲良くしてくれて、見かけると鳴き声で呼んでくれますね。可愛いなと思います。猫飼いの友達がよく動画や写真を送ってくれて、それもとても可愛いんですよ。いつか猫と暮らしたいな、とは思っています。
――本作を描く際に意識したことや狙いなどはありましたか。
黒崎:悲しさや切なさが強いお話なので、それ以外の場面は軽快に楽しく描きました。
――飼い主の陽子さんと猫・トラのモデルなどはいますでしょうか?
黒崎:陽子おねいさんはサバサバしててオシャレで素敵な、舞台俳優の実咲凜音さんから影響を受けたように思います。私の周りの友人も自分で働いたお金で、ほしいものをバリバリ手に入れている人が多く、そうした姿にも影響を受けました。
トラのモデルは、私が小さい時から持ってる茶トラのぬいぐるみです。頭でっかちですごく可愛いです。
――柔らかいタッチが特徴的な作画ですが、絵に関して心がけていることがありますか。
黒崎:絵を描くのが大好きなので、とにかく楽しく描くようにしてます。キャラクターが自由に生きてる様子やよそゆきじゃない部分、よそゆきのきゅるんきゅるんな姿で可愛いさが表現できていたら嬉しいです。
――現在連載中の『いたいのいたいのそらをとべ 』を切り抜いた『お母さんがいない子と、その子のお父さんの話』もバズっていました。本作の見どころを作者目線で短く教えてください。
黒崎:保育園が舞台の漫画で、大人も子どもも一筋縄ではいかない人生があるということを描きたくて作っています。ありがたいことに「子どもが可愛い」という感想が多いので、読んでもらえると嬉しいです。
――子どもや猫などの守りたくなるようなモチーフに、何か特別な想いなどがあるのでしょうか。
黒崎:子どもも猫も大好きで、可愛いのと同じくらいの“ままならなさ”に魅力を感じています。振り回されたり、わがままを言われると愛しさがさらに加速するので、作中でも可愛いだけじゃない部分をたくさん描けたらなと思っています。
――今後の展望や描きたい作品などがあれば教えてください。
黒崎:フランス革命直前の「三部会」が開かれた場所が「ムニュ・プレジール」と言うのですが、この「ムニュ」の部分が小さい子のほっぺみたいな語感じゃないですか。だから「いたいのいたいのそらをとべ」の扉絵でそれをイメージしたものが書きたいな、と思っているのですが、担当さんのOKは恐らく出ないでしょう(笑)。