【試し読み】婚約者からの贈り物は“血の指輪”? ロマンスファンタジー新作『この執愛は血より濃く』が人気なワケ

 『この執愛は血より濃く』(原作:NKW、作画:MUGEN FACTORY)は、2026年1月13日よりLINEマンガで連載開始したウェブトゥーン。LINEマンガと国内最大の規模を誇るウェブトゥーンスタジオ・MUGEN FACTORYが連携しながら制作する、執愛と復讐がせめぎあうロマンスファンタジーだ。

父王を手に掛けたのは、豹変した婚約者。

 ベラウ王国に生まれた王女ジュノーは幼い頃から病弱で、父王から大切に守り育てられてきた。聖女の伝説が色濃く伝わるベラウでは、聖女が国を守り王が国を統治する習わしで、ジュノーの婚約者であるエレスト国の第二王子・レイフが次期国王になると決まっていた。

 優しい婚約者と結婚する未来を心待ちにしていたジュノーだが、レイフ率いるエレスト軍が攻め込んできたことで平穏な日々は一変する。敵襲から逃れようとするジュノーは、レイフがためらうことなく父王を殺すのを目の当たりにすることに。いつも穏やかに微笑んでいたのが嘘のように酷薄な笑みを浮かべたレイフは、ジュノーに残酷な選択を迫るのだった。

「お前自身で選べ。この場で処刑されるか、父親の首を落とした男の妻となるか――」

 1話から怒濤の展開を見せる本作は、国のために結婚を選んだジュノーが復讐を誓う場面で締めくくられる。それまでの平穏な日々を象徴する婚約指輪が抜き取られた代わりに、指を噛むことで血の指輪を嵌めるシーンは必見。レイフの執着の強さを見せつけられるとともに、「この物語はいったいどう進んでいくのだろう」とほの暗い期待をかき立てられるはずだ。「執愛」「血の指輪」というワードでピンと来た人は、さっそく1話を読んでみてほしい。

執愛と復讐が絡み合うロマンスと、二人を取り巻く不穏な謎

 読者にはレイフがジュノーを大切にしていることが伝わるものの、彼女に纏わる秘密の重さが彼の口を噤ませる。ジュノーは困難から目を背けないところに好感が持てる主人公だが、どこか危なっかしい。レイフの胸に潜むジュノーへの想いは当然届かず、二人の関係はこじれながらすれ違っていく。

 なぜ、レイフがいずれ継ぐ予定だった国をわざわざ攻め落とさなければならなかったのか。なぜ、王を殺したレイフが民から歓迎されているのか。なぜ、優しく守られていたはずのジュノーが不穏な記憶を思い出していくのか……。ジュノー自身も知らない彼女の秘密の断片が少しずつ垣間見えるにつれて、嫌な想像が膨らんでいく。

 11話からはジュノーの従兄である辺境伯・ブラッドリーが加わり、ロマンスにも変化が生じる。ジュノーに執着しつつも口が重いレイフとは対照的に、すべてを知っていると言いながら言葉巧みにジュノーに近づくブラッドリーがこの先どのようにロマンスを掻き回してくれるのか、今後の展開に期待したいところ。

 ウェブトゥーンには、毎日1~数話ずつ読み進める読者の関心を惹き続けるためにメリハリの利いた展開と様々な要素が盛り込まれている。とりわけ恋愛をメインに据えたウェブトゥーンで肝となるのは、「物語の外にいる読者をいかにやきもきさせるか」だ。

 本作のようにすれ違いを描いたロマンスは、ヒロインとヒーロー両方の事情を見通せる読者がじれじれしながら読むものと決まっている。1話読み終えるごとにコメント欄を開いては、「はやく腹を割って話し合いなよ」という読者の声に頷いたり、時に白熱する意見に驚いたりしつつ、「これから一体どうなるんだ……」という気持ちを共有できるのが楽しい。

 『この執愛は血より濃く』の連載はまだ始まったばかり。今から読み始めやすい長さでもあり、次の更新が待ち遠しくもある。気になった方は、ひとまず5話まで読むことをおすすめしたい。
■『この執愛は血より濃く』
原作:NKW 作画:MUGEN FACTORY
©MUGEN FACTORY/LINE Digital Frontier

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