【漫画】優秀すぎて学校に馴染めない子供、心の安らぎは? 『リトル・ダンジョン・エクスプローラ』にほっこり
学校の窓際の席で、窓の外を眺める少年と、少年を気にかける少女。2人が冒険を繰り広げる漫画『リトル・ダンジョン・エクスプローラ』がpixivに投稿された。
2人が発見したのは廃墟の地下に広がる、神殿のような別世界。地下の世界に夢中になる少年と、少年を地上へ引き戻そうとする少女。軋轢が生じていくなか、2人は仲直りできるのかーー。
冒険心をくすぐられる本作を描いた傘男さん(@Mrumbrellaart)に創作のきっかけや印象に残っているシーンなど、話を聞いた。(あんどうまこと)
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ーー本作を創作したきっかけを教えてください。
傘男:本作は純粋に「漫画を描きたい」という気持ちから描き始めた作品です。とりあえず1ページ目を描いてみて、続きのページを描きながら、少しずつ物語が形になっていきました。
最初から結末まで決めていたわけではなく「1ページ目の続きには何があるだろう」と、自分でも探るように描き進めていました。今思い返すと「この方法でよく最後まで描ききれたな」と自分でも少し不思議に思います。
ーー本作を描くなかで印象に残っているシーンは?
傘男:女の子がロボットに捕まって、男の子がこれまでの思い出を回想するシーンです。自分でも男の子に感情を重ねながら描いた場面だったので思い入れがあります。
ーー博士やハンターたちなど、本作に登場する人物は明確な悪役として描かれていないと感じました。
傘男:「悪役」とされる人にも必ず動機や背景があると思っています。悪いことをしているように見えても、その理由や背景を知ると、必ずしも「悪い人」とは限りません。誰もが何かを守ろうとしているだけかもしれない、という視点で登場人物たちを描きました。
漫画を創作する際、各キャラクターの性格を決めたあとは「登場人物が自分で動いて、勝手にドラマを作っていく」という感覚で作品を描いています。自分は登場人物を見守るような気持ちで、物語は自然に流れていきます。
ーー作中では登場人物の名前が一切描かれませんでした。
傘男:本作はほぼ白紙の状態から描き始めたため登場人物の名前も考えておらず、自然と登場人物の名前をつけない作品になりました。登場人物に名前を付けないことで、物語をよりシンプルに、読み手が自由に感じ取れるようにしたかったという気持ちもあります。
ーー地下の世界の解像度が非常に高いと感じました。
傘男:ありがとうございます。本業としてアニメの美術背景を描く仕事を行っており、背景を描く技術は仕事の中で身につけたものです。これまで参加したアニメ作品は、主に少年少女向けのファンタジー作品でした。そのためファンタジー要素のつよい本作でも背景を自然に描けたのだと思います。
ーー本作を執筆するなかで使用した画材は?
傘男:線画は原稿用紙とGペンを使用して描きました。そのあと原稿をデジタルデータとしてパソコンに取り込み「Photoshop」を用いてスクリーントーンなどの仕上げ作業を行っています。
ーー漫画を描きはじめたきっかけを教えてください。
傘男:子どもの頃から漫画が大好きで『ドラえもん』(小学館)をよく読んでいました。次第に「大人になったら漫画家になりたい」と思うようになり、現在は漫画家になるという夢を叶えるために日々努力しています。
『ドラえもん』のほか『ラブひな』(講談社)も大好きです。また『ONE PIECE』(集英社)も愛読しています。
ーー今後の活動について教えてください。
傘男:漫画家としてのデビューを目指しているので、ご縁や機会をいただける際には、誠心誠意取り組みたいです。