黒木瞳、15年ぶりエッセイ集『甘くない話』発表 「人の思いやりの大切さを心底感じたい」
女優・黒木瞳の15年ぶりのエッセイ集『甘くない話』が10月6日(月)に清流出版より発売された。
【画像】黒木瞳、15年ぶりのエッセイ集『甘くない話』内容をチラ見せ
『甘くない話』は宝塚歌劇団の娘役トップスターとして一世を風靡し、退団後は映画・ドラマで多彩な表現を続けてきた黒木瞳が、15年ぶりに綴る珠玉のエッセイ集となる。本書には、月刊『清流』の人気連載を中心に、黒木自身の人生観や出会いのエピソード、本や映画から得た気づき、そして日常の中で感じる人の優しさが凝縮されている。「甘くない時代だからこそ、人の思いやりの大切さを心底感じたい」という本人の言葉が象徴するように、華やかな芸能界の裏にある素朴で真摯なまなざしが全編に息づく。
全4章構成の本書では、「出会いがくれたもの」「ありのままの自分」「本や映画が開く扉」「日常を紡いで」と題し、俳優として、妻として、一人の女性としての黒木の等身大の思いが語られる。「袖振り合うも……」「夫婦喧嘩は猫も食わない」「シャンパンと二日酔いと映画と」など、章題からもそのユーモアと深みが伝わる。
著者の黒木は、エッセイ『母の言い訳』(集英社)で第23回日本文芸大賞エッセイ賞を受賞。俳優としてだけでなく、映画監督・舞台演出家としても活動の幅を広げてきた。今回の新作では、長年のキャリアを経た今だからこそ見えてきた「人生の甘くない部分」から、希望や人へのまなざしを描き出している。
目次
Chapter1 出会いがくれたもの
不思議な縁は、一通の手紙から
人の優しさに触れる季節
真珠の指輪
人生は「七転び八起き」で
袖振り合うも……
義母との絆
ゴルフも人生も「あるがまま」で
Chapter2 ありのままの自分
詩の心と「虚心坦懐」
玉石混交
三五センチ
一日限定のうどん屋さん
人の数だけ真実がある
上手に年をとるということ
自分を信じることの大切さ
Chapter3 本や映画が開く扉
さらけ出す勇気
違う景色を見たかったら……
シャンパンと二日酔いと映画と
三島由紀夫という作家
脳のメンテナンス
この漢字、読めますか?
文学のバケモノ
考えられないことを考える
人が生まれてきた理由
Chapter4 日常を紡いで
共存できるモノ、できないモノ
二センチの壁
今を生きるということ
スタートは七二時間以内に
自分の身体をデザインする
夫婦喧嘩は猫も食わない
夫婦の形
あなたのために
四〇年間の覚悟
珊瑚婚
■書誌情報
『甘くない話』
著者:黒木瞳
価格:1650円(税込)
発売日:2025年10月6日
出版社:清流出版