「かめはめ波」に「影分身の術」……世界陸上、選手たちがポーズ披露で観客沸く 『刃牙』板垣恵介は描き下ろしイラストで祝福

 東京・国立競技場を舞台に開催されている「東京2025 世界陸上」。世界トップクラスのアスリートたちの競技シーンに世界が注目するなか、日本発の漫画・アニメといったポップカルチャーファンを巻き込んだ盛り上がりが生まれている。

 この流れを牽引している日本人選手の1人が、男子110mハードルに出場した村竹ラシッドだ。予選ではスタート直前、澤井啓夫『ボボボーボ・ボーボボ』(集英社)の単行本第1巻表紙のポーズを披露し、続く準決勝では冨樫義博『HUNTER×HUNTER』(集英社)のアイザック=ネテロが見せた手でハートをつくるポーズを披露。

 予選、準決勝を勝ち抜き、たどり着いた決勝の舞台では荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』(集英社)のエンリコ・プッチ神父のポーズを決め、ジャンプ作品へのディープな愛を披露した。

 男子200m予選に登場した鵜澤飛羽はスタート直前に岸本斉史『NARUTO -ナルト-』(集英社)の「影分身の術」ポーズを披露。大舞台でも遊び心を感じさせるパフォーマンスで観客を沸かせた。

 日本のポップカルチャーへの愛は、日本人選手だけにとどまらない。アメリカのノア・ライルズ(以下、ライルズ)は日本の漫画・アニメ作品が好きであることを公言しており、以前の世界陸上でも日本発の作品に関するパフォーマンスを披露してきた。

 そんなライルズが来日し迎えた今大会。男子100m予選のスタート直前では鳥山明『ドラゴンボール』(集英社)の「かめはめ波」ポーズを披露した。

 同種目準決勝のスタート直前では芥見下々『呪術廻戦』(集英社)五条悟の領域展開「無量空処」の掌印を、男子200m予選では鳥山明『ドラゴンボール』(集英社)の孫悟空が「瞬間移動」を行う際のポーズを披露している。

 
 ジャマイカのキシェーン・トンプソンもライルズ同様に日本のアニメ作品のファンであることを公言しているアスリートの1人。男子100m予選・準決勝のスタート直前で披露したのは、おそらく平野耕太『HELLSING』(少年画報社)に登場するアーカードの「拘束制御術式零号」ポーズであろう。


 海外選手のパフォーマンスが注目を集めたなか、ライルズは男子100m決勝にて3位に入りメダルを獲得した。『グラップラー刃牙』シリーズの作者・板垣恵介はライルズのメダル獲得を描き下ろしイラストで祝福し、大きな話題となった。

 東京での開催ということもあってか、さまざまな漫画・アニメ作品のパフォーマンスが繰り広げられている「東京2025世界陸上」。9月18日夜には男子200m準決勝、翌19日には決勝が行われる。男子200mに出場中の鵜澤・ライルズをはじめ、選手たちのパフォーマンスにも注目しながら競技観戦を楽しみたい。

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