【漫画】孤独な少年、排水溝に挟まったキツネを拾う 愛しい妖怪と家族の絆を育む『となりのダイダイ』


ーー本作を創作した経緯を教えてください。

沢真:元々作画担当として『ヒッツ』という作品を連載していたのですが、原作の先生がご多忙で、しばらく自身の連載に専念したいとご連絡をいただいたんです。そこで「手が空いている間に、オリジナル作品を考えられたらいいね」と担当さんとお話をしていました。そして実際に、こんな作品がいいのではと考えながら制作したのが本作です。

ーー作品のテーマに“家族の絆”を選んだ理由は?

沢真:私自身、家族愛をテーマにした作品が好きというのが大きな理由だと思います。何気ない日常の尊さやそのなかでの温かい物語を描いた作品にグッとくるので、私も私なりのストーリーと絵で家族の絆を描けたらなと考えたんです。

ーー特徴的なダイダイのキャラクターが大きな魅力かと思うのですが、ダイダイを描くうえでこだわっている点はありますか?

沢真:ダイダイはかわいらしい、癒されると読んでいただいた方に思ってもらえるようなキャラクターになるよう心がけています。そのために、色々な表情を描くようにしていますね。表情や感情がコロコロ変わるダイダイを、魅力的に思ってもらえたら嬉しいです!

ーー本作のなかで沢真氏自身が気に入っているポイントは?

沢真:ダイダイと哲平の出会いのシーンが気に入っています。担当さんとどんな出会いにしたらインパクトがある面白いシーンになるかを話し合って、描いたシーンです。排水溝に体ごとハマっているギャグシーンから、「ポン」とダイダイの全貌が見えるシーンはインパクトのある登場になったのではと思います。

ーー沢真氏が漫画を描き始めたきっかけは?

沢真:小さい頃から絵を描くのが好きで、漫画家になりたいと思っていました。でも、物語を考えたり、しっかりコマ割りをした漫画を描いたりすることは、なかったんです。そんななかで大学進学のタイミングで漫画について学べるような学校に通い始めて、本格的に漫画を描き始めました。

ーー作画担当から物語も考えるようになり、大変だったことはありましたか?

沢真:やっぱり原作つきとオリジナルでそれぞれ大変なことってあると思うんですけど、特に最初は「私にネームが描けるのか…!」とプレッシャーを感じていました。でもそこで担当さんに支えていただきながら制作できたので、本当に感謝しています。

ーー漫画を連載するうえで重要なことは何だと思いますか?

沢真:それは体調管理ですね。技術的なこととかも色々あると思うんですけど、漫画を描くって肉体的にも精神的にも本当に大変で辛いんです。体調を崩して休載すると、せっかく読んでくださった方でも忘れちゃうんですよね。締切もありますし、あまり自分を追い詰めすぎてもいけない。メンタルも含めて、管理するのを大切にしています。

ーー最後に、本作をどのような漫画にしたいですか?

沢真:『となりのダイダイ』は、難しいことはない漫画だと思っています。なのでダイダイのかわいさや間抜けさを、気軽に楽しんでもらえる作品にしたいです。そのなかで、ストーリーにほっこり癒されたりしてもらえたら嬉しいですね。8月29日から第二話が配信されるので、気になっていただけた方はぜひ覗いてみてください。

■『となりのダイダイ』は「コミプレ-Comiplex-」にて連載中!:https://viewer.heros-web.com/episode/2550912965944585362

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