『ジークアクス』最終話目前! まだ残されている「謎」は解明されるのか?
■解明されていない謎
このように半分ほど謎が解かれた感のある『GQuuuuuuX』だが、それでもまだよくわからない点は残されている。ひとつ大きな疑問として残っているのが、「マチュのスマートフォンにメッセージを送ってきたのは誰か」という点だ。このメッセージは第1話のスタート時、まさに物語が始まるところから送られており、以降もソドンからマチュを脱出させて地球へ降下させ、結果的に「シャロンの薔薇」を発見させている。このメッセージの送り手については、現状全くヒントがない。
もうひとつ大きな謎は、「向こう側」からやってきたガンダム=RX-78-2と見られるモビルスーツについてだ。登場したのが11話のラストということもあり、このガンダムについては現状全くノーヒント。誰が乗っているのか、目的は何か、そもそも『機動戦士ガンダム』でアムロ・レイが搭乗していたのと同じモビルスーツなのかなど、不明点は山ほどある。
もうひとつ、これはもうラスト1話でははっきりと語られないポイントかもしれないが、よくわからない点として「一年戦争末期にゼクノヴァに巻き込まれたあとのシャアの行動」というものもある。しれっとイオマグヌッソ開発スタッフに紛れ込んでいたシャアだが、一体一年戦争後の5年間にどこで何をしていたのだろうか。ゼクノヴァに巻き込まれたということは「向こう側」に引き込まれたはずだが、いかにして『GQuuuuuuX』世界に戻ってきたのか。このあたりも気になるところである。
散りばめられた謎ではなく、ストーリー上の着地点として気になるポイントとしては、やはりマチュとニャアンの関係にどうケリがつくのかという点がある。そもそもシュウジは二人のことがはなからあまり眼中になく、気にしていたのはララァのことだけだったというのは、すでに劇中で語られている。三角関係かと思いきや、マチュとニャアンの両方とも最初からフラれていた……という話ではあるのだが、キシリアに懐柔されてGFreDのパイロットになったニャアンと、一時的とはいえシャリア・ブルと行動を共にしているマチュとでは、大きく立場が異なってしまった。これまでのわだかまりを二人が乗り越えることができるのか、エンディングテーマの映像のような平和な生活に戻ることができるのか、要注目である。
巨視的に見れば「シリーズの正史VS特異点的な偽史」の対決という構図になってきた『GQuuuuuuX』。ただララァが夢見た偽史として消滅するだけの物語に、ここまでの時間をかけるとは思い難い。そもそも、『GQuuuuuuX』世界側の反撃や両世界の和解(?)はありえるのだろうか。いずれにせよ、残り1話ですべてにケリがつくはず。座して放送を待ちたい。