鈴木俊貴『僕には鳥の言葉がわかる』に第13回河合隼雄学芸賞 「シジュウカラたちに、感謝の気持ちを伝えました」
動物言語学者・鈴木俊貴のエッセイ『僕には鳥の言葉がわかる』(小学館)が、第13回「河合隼雄学芸賞」を受賞した。
河合隼雄学芸賞は、「優れた学術的成果と独創をもとに、様々な世界の深層を物語性豊かに明らかにした著作に与えられる」賞だ。
受賞理由は、「鳥のおしゃべりに注目し新しい実験方法を駆使して明るく一点突破した作品」となっている。
本書は、「シジュウカラが20以上の単語を組み合わせて文を作っている」ことを世界で初めて解明した研究者による科学エッセイ。文系理系を問わず、幅広い人たちが手に取りやすい内容で、小さいお子さんやその親にもおすすめの本だ。
鳥語研究はまだ始まったばかり。シジュウカラを追いかけ続けた著者のように、何かに夢中になることが将来の研究にもつながる。本書は、生物が好きでたまらない若者たちに「動物言語学」の先駆的なタイトルとして読まれ継がれるだろう。
鈴木俊貴コメント
「森の中で突然舞い込んだうれしい知らせに驚きました。さっそく観察対象のシジュウカラたちに、感謝の気持ちを伝えました。『僕には鳥の言葉がわかる』は僕の18年の鳥語研究の集大成。本書をきっかけに、身近な鳥たちの言葉の世界に一人でも多くの方に気づいていただけたらうれしいです」
■書誌情報
『僕には鳥の言葉がわかる』
著者:鈴木俊貴
価格:1,870円(税込)
発売日:2025年1月23日
出版社:小学館