乃木坂46 筒井あやめ「人生の中で乃木坂にいられる時間ってほんの一部」 儚くも大切な瞬間を振り返って
加入当初には分からなかった自分のこと「自分で納得しないと先に進めない性格」
――2019年のブログで「インタビューなどで自分はどんな人ですかと聞かれることがあるのですがいつも分からなくなっちゃうんです」(※1)と書かれていましたね。写真集には、筒井さんのこれまでの人生を振り返ったロングインタビューも収録されていますが、グループに加入して7年目を迎える今、自分自身のことは分かってきましたか?
筒井:だいぶ分かってきたと思います。なんだろう……根がすごく真面目だなって(笑)。自分で納得しないと先に進めない性格だな、と思います。たとえばライブの前も、納得がいくまで、不安がなくなるまでとにかく練習する。そういうところは、加入した頃から変わっていない気がしています。
――加入してまもない頃に、齋藤飛鳥さんが筒井さんのことを「15歳なんですけどすごく仕上がっている」「緊張している感じがしない」と番組等で話されていました。初期から物怖じしない印象がありましたが、それは練習量によって裏打ちされた自信だったんですね。
筒井:あの時は、まだ自分が置かれている状況をちゃんと理解できていなかったんです(笑)。加入して、すぐに『夜明けまで強がらなくてもいい』(乃木坂46の24作目のシングル)の選抜メンバーとして生放送の番組にも出演して…。事の大きさを理解できていなかった時期だったので、本当に緊張していなかったんです。だから年々、緊張するようになってきました。
――逆に緊張するようになってきているんですね。
筒井:いろんなことが分かってきたことで、考えることも増えてきて。先輩方が作り上げてきた乃木坂46として、私たちが番組に出ること――「乃木坂46」というグループを背負っているという意識や責任を強く感じるようになって、色んなことを気をつけるようになって。緊張は年々増していますね。
――ファンの間でも「あまり緊張してるように見えない」って言われることが多いですよね。でも時には筒井さんは「実は緊張している」ともお話しされていて。考えていることが悟られにくいことは強みだと思うのですが、本人としては歯がゆさも感じるように見えます。
筒井:どちらも感じますね。緊張が伝わらないのは良いことだなと思うこともありますが、感情が伝わらないことにもどかしさを感じることもあります。例えば、「悔しい」と自分では思っていても、その気持ちもしっかりと言葉にしないと私の場合は伝わらない。でも、私は言葉にするのがそんなに得意じゃなくて。
例えば「不安です」という気持ちも言葉にしてしまうと、さらにどんどん本当に不安になっちゃう気がして。だからマイナスなことはあまり言いたくないんです。
一期生・齋藤飛鳥から託された"革命児"という大きな期待
――そんな筒井さんがアンダーライブでは、はっきりと強い決意の言葉で宣言されていて。35枚目シングルでアンダーセンターに選ばれた際に、ブログでは「言葉を選ばず今の正直な思いを書かせて頂きますと、どっきどきわっくわくという感じです」(※2)と書かれていてました。選抜メンバーに選ばれなかったことに悔しさをあらわす方も少なくないので、その筒井さんの反応を読んで、とても意外に感じました。
筒井:グループに加入してから、ずっと選抜メンバーとして活動させていただいていたのですが、グループに何かを残せていたわけではなくて。「もっと成長したい」という想いが、ずっとありました。
そんな時にアンダーセンターを務めることになって。初めてのことが多くて、すごく成長できる時間になるだろうなって思っていましたし、実際に「楽しい」という気持ちで活動していました。
――そのアンダーライブで「尊敬する先輩が私に名付けてくださった『革命児』という言葉。乃木坂46に革命を起こせる人になりたいです。頑張ります」と宣言されました。
筒井:あの言葉も、アンダーライブという場所だったからこそ言えたことだと思います。これを機に「何かを変えたい」という気持ちが強かったんですよね。言葉にすると、きっと後から付いてくると思っていて。だから「頑張るぞ」という意気込みと、自分に対して「頑張れよ」という想いを込めて、言葉に残しました。
――飛鳥さんから強い期待が込められた「革命児」という言葉ですが、約2年半を経て、今はどのように向き合っていますか?
筒井:アンダーライブで「革命を起こします」と言ったので、いろんなところでその言葉を取り上げてもらうことが多くなって。それはきっと、ずっと自分についてくる言葉になるんだろうなと思っています。でも、その言葉があるからこそ「もっともっと頑張らないと」って思えます。尊敬する先輩が言ってくださった言葉なので、自分にとってはすごく大切な言葉です。