「写真」と「自分」に向き合うための100の言葉が収録 幡野広志の新刊『ポケットにカメラをいれて』

 写真家・幡野広志の新刊『ポケットにカメラをいれて』(ポプラ社)が、5月21日(水)に発売された。

 著者の幡野広志は、1983年、東京生まれの写真家。2004年、日本写真芸術専門学校を中退。2010年から広告写真家に師事。2011年、独立し結婚。2016年に長男が誕生。2017年、多発性骨髄腫を発病し、現在に至る。近年では、ワークショップ「いい写真は誰でも撮れる」、ラジオ「写真家のひとりごと」(stand.fm)など、写真についての誤解を解き、写真のハードルを下げるための活動も精力的に実施。はじめて写真について書いた書籍『うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真』(ポプラ社)は「写真・カメラ」関連カテゴリで2024年の年間ベストセラーになった。

 本書は、2024年にもっとも売れた「写真・カメラ」ジャンルの著者である幡野広志が、「写真」と「自分」に向き合うための言葉を100個厳選し、11本の書き下ろしエッセイと48枚の写真とともに構成・編集したものである。「写真をどう撮るか」は「どう生きるか」とつながっているという幡野の視点から、写真との付き合い方をあらためて問いかける一冊となっている。

 収録されている言葉には、「“いいね!”に惑わされない」「スマホの写真を見返してみてください」「八王子にいてもパリにいる気分で」「人生経験すべてがインプットになる」「人柄と、被写体との関係性がうつる」といったメッセージが並び、写真初心者から経験者まで、撮ることの本質に立ち返る内容となっている。

 また、書き下ろしエッセイでは、写真を撮ることに生かされる「本・映画・話」について紹介。幡野は「いい写真を撮るためには、“写真の勉強”よりも“写真以外の経験”が必要」と語り、漫画・書籍・映画・道具などについて綴っている。48枚におよぶ幡野の写真も収録されており、サイズや構成にバリエーションを持たせることで、読み物としてだけでなく、眺めるだけでも楽しめる一冊となっている。

 刊行を記念して、5月27日(火)19時より青山ブックセンター本店にてトーク&サイン会を開催予定。対談相手には、株式会社ほぼ日の永田泰大を迎える。幡野と永田は、過去に「ネパールでぼくらは」という連載で共に取材旅行を行うなど親交が深く、イベントの場で初めて語り合うことになる。写真を撮ること、文章を書くこと、そしてその二つを一つにまとめることについての話が展開される予定だ。

【書誌情報】

タイトル:『ポケットにカメラをいれて』
著者:幡野広志
カバー作画:落合翔平
定価:1,760円(税込)
発売:2025年5月21日

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