上田竜也 小説家デビューへの期待 KAT-TUN時代からファンを圧倒してきたクリエイティブな才能

 

Jr.時代から熱い想いをもち続ける努力家

  ジュニア史上最も人気を博していたイメージの強いKAT-TUNだが、NEWSや関ジャニ∞(現:SUPER EIGHT)が先にCDデビューを果たすという歯がゆい時期も経験した。そして、堂本光一のバックについていたときに「光一くんの舞台だから、みんな俺らのこと見てないっしょ」と発言したことを知られ、楽屋でこっぴどく怒られたこともあった。

  いつ日の目を見るともわからない世界で、大学受験を考えたという上田。しかし、その受験日が堂本が司会をしていた番組の最終回と重なるという運命的な巡り合わせも。受験を蹴って収録現場へと向かった、そんな上田の覚悟。そして、後に堂本のライフワークとも呼べる舞台『Endless SHOCK』の大千穐楽でライバル役を任されるところまで含めて、1本の青春ドラマになりそうなエピソードだ。

  さらに、KAT-TUNという個性の強いメンバーの中で、どう自分を表現していこうかと試行錯誤していた時期もあった。メンバーが脱退するたび、一番柔軟にグループ内での立ち回りを変えていったのは上田だったように思う。そんな試練の多いアイドル人生を振り返るインタビューで、上田は「俺、挫折って思ったことがないんです」(『Myojo』2012年8月号/集英社)と答えていたことも印象的だった。たとえ今がダメでも、半年後、1年後には、努力を重ねて叶えてみせる。その沸々とした熱い想いに触れることで、ファンの心にもエネルギーが届けられてきた。

小説が完成間近の段階でKAT-TUNの解散が決まった

  上田が『この声が届くまで』を書き始めたのは、メンバーの3人目の脱退が決まった時期だったそう。そして、完成間近の段階でKAT-TUNの解散が決まった。それを聞いて、昨年の全国ソロライブツアー『MOUSE PEACE 2024 ~我龍転生~』のステージで、モニターに映し出された六神獣を指差し「これ、KAT-TUNのこと!」と愛しそうに説明する上田を思い出して心が痛んだ。(中丸銀河チャンネル『【上田くんのライブに凸】出演までしちゃいました』より)

  改めて、どれだけ彼がKAT-TUNという場所を大切にしていたのかが見えたような気がしたからだ。何度も思い通りにならない現実が立ちはだかったとしても、龍と同じく「お前らと!」と言い続けてきた上田を想像せずにはいられなかった。しかし、それでも彼の心は折れていなかったということが、この小説を通じて知ることができた。むしろ、その経験を経てもなお「この物語が皆さんの心に寄り添い、力になれたら嬉しいです」と私たちの心を上向きにしようとしてくれる。そんな彼の強さに胸を打たれるされるのと同時に、上田竜也の終わらない青春がこれからも紡がれていくことを楽しみにしている。

参照

・「Love in snow」
https://www.instagram.com/p/CpHqblPjqQx/

・上田竜也『ギリスト!』インタビュー――上田竜也の"強いこだわり"が詰まった初のソロDIGITAL EPを徹底深掘り!
https://e.usen.com/interview/interview-original/ueda-girisuto.html

・堂本光一、KAT-TUNを「クソ野郎だった」上田竜也「めちゃくちゃ怒られた。終わったなと」
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202403080001492.html

・堂本光一 Instagram
https://www.instagram.com/p/C4S4kCBrvoF/

・中丸雄一【上田くんのライブに凸】出演までしちゃいました
https://youtu.be/HVMW1mRXIhw?t=421

 

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