『青春ブタ野郎』シリーズ初の短篇集が1位 アニメ化が絡んだ作品もズラリ【ライトノベル週間ランキング】

 TVアニメの凄まじい人気が原作の面白さを“再発見”させ「このライトノベルがすごい!2025」で文庫部門1位を獲得するに至った雨森たきび『負けヒロインが多すぎる!』。その最新巻となる5月19日発売の『負けヒロインが多すぎる!8』(ガガガ文庫)が6位に入った。生徒会会長の放虎原ひばりや書記の志喜屋夢子の下で苦労し続けていた馬剃天愛星が遂に次の生徒会会長に立候補。温水和彦に推薦人を頼むがそこに有力な対抗馬が立ってといった具合に、相変わらずのドタバタ展開を楽しめそう。


 玉響なつめの原作を田中てててがコミカライズした『転生しまして、現在は侍女でございます。 9』(アリアンローズコミックス)が7位、衣笠彰梧『ようこそ実力至上主義の教室へ 三年生編1』(MF文庫J)が8位と人気シリーズの最新刊が続くランキング。9位と10位は菊石まれほ『ユア・フォルマ 電索官エチカと枢軸の軋轢』(電撃文庫)、『片田舎のおっさん、剣聖になる9 ~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~』(SQEXノベル)と、どちらも4月からTVアニメがスタートした作品の最新刊が並んで、メディアミックスする意味を示した。




 それは11位以下にも現れていて、日向夏『薬屋のひとりごと』(ヒーロー文庫)が30位までに12冊も入る事態を引き起こした。TVアニメの1期放送時で相当に売れ行きを伸ばしたはずだが、2期の放送でヒロインの猫猫と美形宦官の壬氏との関係が大きく動く展開があり、明るくて快活だが何か含みがありそうな新キャラの子翠の登場もあって、ストーリーへの関心を誘っている様子。コンビニエンスストアでも文庫本を売る店があって浸透の度合いが分かる。『わたしの幸せな結婚』や『ユア・フォルマ』の既刊がランキングに顔を出していないだけに、飛び抜けた人気ぶりと言えそうだ。

※参考:Rakutenブックス「ライトノベル 週間ランキング」https://books.rakuten.co.jp/ranking/weekly/001017/#!/

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