スポーツは人生に必要なもの? 甲子園優勝・森林監督と元陸上選手・為末大が徹底討論
スポーツをすることには、どのような意義があるだろう。特に名誉や金銭も得られるわけでもなく、さらには進学や就職にも有利ではないとしたならば、なぜ人はスポーツに熱心に取り組むのか。
そうしたスポーツの価値を徹底議論した新刊『スポーツは人生に必要ですか』(ハヤカワ新書)が刊行された。2023年夏の甲子園で全国優勝を果たした慶應高校野球部監督の森林貴彦と、元陸上競技選手の「走る哲学者」為末大が対談している。
慶應高校野球部監督の森林貴彦は部訓に「Enjoy Baseball」を掲げ、2023年夏の甲子園で全国優勝を果たした。しかし、この「Enjoy」=「楽しむ」という考え方は、誤解されがちであるという。ただ仲間とワイワイと楽しい時間を過ごすことではないし、時にはハードな練習メニューもある。
それでは一体、真に楽しむとはどのような状態なのか。そのために必要な心構えとは何なのか。本書では練習論や本番論から、コーチング論や人生論にいたるまで、多様な観点から議論を深め、両氏だからこそ辿りついた答えが明かされている。