いとうのいぢ、樋上いたる追悼「ケモノ耳」のキャラデザで知られるイラストレーターSyrohが死去

■突然の死去の知らせに悲しみ広がる

『俺と魔物の異世界レストラン』(MF文庫J)

  ライトノベルの表紙などで活躍し、美少女ゲームの原画家としても活動したイラストレーターSyrohが死去した。親族がSyrohの公式Xで明らかにした。

  死因や命日については明らかになっていないが、「あまりに突然のことで心の整理がつかない状況」と述べられているように、何らかの原因で急逝したと推定される。最後に、親族は「これまでSyrohを応援してくださった皆様、本当にありがとうございました」と結んでいる。

  SyrohのXには12月19日現在、1284件のコメントが寄せられている。そのなかには『涼宮ハルヒの憂鬱』の挿絵のいとうのいぢ、京都アニメーションがアニメ化した『CLANNAD』の原画・キャラクターデザインで知られる樋上いたるなど、多くのイラストレーターが追悼のコメントを寄せている。

 突然の死にイラストレーターはもちろん、ファンの間でも悲しみが広がっている。ファンからは「あなたのキャラクターデザインが好きでした」「Syroh先生の作品に出会ってケモノ耳のキャラの魅力を知りました」「コミケで先生のサークルに並ばせていただきました」といった趣旨のコメントが数多く投稿されている。

■ラノベから版画まで多岐に活躍

  Syrohはライトノベル『俺と魔物の異世界レストラン』(MF文庫J)のほか、『ドラゴン嫁はかまってほしい』(富士見ファンタジア文庫)などの表紙絵や挿絵を手掛けたことで知られる。特にケモノ耳をつけたオリジナルキャラクターの愛らしいデザインで高名であり、熱狂的なファンが存在していた。

  また、秋葉原で開催されていた「絵師100人展」の常連でもあったほか、アールビバンが制作する版画の代表的な作家の一人としても有名であった。死因は不明であるが、12月2日にはXで10件ものポストを行っていた。年末に開催される「コミックマーケット」にも参加する計画を立て、頒布する品物を発表していたことから、突然死だったことがわかる。

  今年は著名な漫画家やイラストレーターの死去が相次いでいる。まだまだ若い、これからというクリエイターも目立つ。なお、syrohの親族はXのなかで、FANBOXの更新ができないため解約手続きをとるように伝えているほか、コミックマーケットの参加も辞退すると伝えている。

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