【漫画】いじめを引き起こす“心の病”を物理的に治すことができたら……Xで復活した「コロコロ」連載作の続編に注目

――反響はいかがですか?

神内アキラ(以下、神内):この読み切り作品を最初に投稿したのが2020年でした。その時も3000いいねが集まって。Xでの連載でも多くの方が見てくださるんだなと嬉しかったです。今回は続編の連載を始めるという告知も含めての再掲でした。

――なぜ続編をSNSで始めようと?

神内:連載中や、連載終了後も応援してくださる方への恩返しのためがひとつ。そして自分にとっても大切な作品ですし、回収できずに終わった伏線もあったので、それを完結させたいという想いが強いです。

――『たすけて!ドクター・ドク太』を着想された時のことも改めて教えてください。

神内:「別冊コロコロコミック」の読み切りのコンペの際に担当さんから題材の案をいくつかいただいたんですよ。そのなかに「医者の漫画」というアイデアもあって。実際にキャラデザインをしてみたら、それが一番しっくりきたんです。

多感な小学生の時期を描くことで共感してもらったり、現実の問題へのヒントになったりすればいいなと思って描いていました。あとはずっと小学生に向けて描いていたのですが、Twitterで大人の方からも反響をいただくようになったのも嬉しい誤算でしたね。

――『ドラえもん』みたいなイメージなのかなと感じました。

神内:担当さんにも「『コロコロ』は『ドラえもん』だから」と言われていたので意識はしていました。

――「心の病が108種類ある」というのは?

神内:煩悩が108あると言われているので、そこから採りました。

――手術道具を使って敵を倒すバトルの演出については?

神内:漫画家になる前に1~2年ほど、医療関係の仕事をしていたことがあって当時の経験を参考にしています。技の名前は注射器をたくさん射ち込むから「マシンガンインジェクション」など、技名を考えるのが苦手なので医療用語を検索したりして頑張って付けています(笑)。

――どの作業の時に一番熱が入りますか。

神内:物語を考えるのが好きなので、ネームを作っている時が一番楽しいです。絵はそんなに上手くないんですよ……。でも、いい表情が作れたら嬉しいですね。

――影響を受けた作品や作家さんを教えてください。

神内:影響を受けた作品や作家さんというのは多いので決めかねるのですが、『【推しの子】』など話題の作品はなるべく追うようにしています。少し遅れて『進撃の巨人』も見始めたらハマってしまって、5周くらい観ました。あと漫画だと川田さんの『火ノ丸相撲』は私にとって教科書のような作品。いつかはあんな作品を描けたらいいなと。

――今後の展望があれば、お願いします。

神内:今は『ドク太』のことだけで頭がいっぱいですね。本作の完結が第一で、他にも描きたくなったら描くかもしれません。ひとりでも多くの方に読んでもらいたいです。

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