ジョジョ、るろ剣、封神演義……人気の敵キャラは死に様も一味違う? 主人公にトドメを刺されない強敵たち

作中最強との呼び声高いキャラは退場の仕方もカッコいい

 最期に紹介するのは、『封神演義』に登場する「聞仲」だ。殷王朝の軍師で作品内では中ボスにあたるキャラだが、圧倒的な強さで主人公率いる「周軍」にダメージを与えただけでなく、崑崙山をも壊滅させたことから“作中最強格”の呼び声が高い。

 殷へ揺るぎない忠誠心を持ち、代々王の側近として殷を支え見守り続けてきた聞仲。周と殷だけの戦に留まらず、崑崙山(=仙人たち)をも巻き込んで仙界大戦へと発展していく中でもその強さを見せつけ、戦局を大きく動かしていく。双方に甚大な被害が出る中、かつて聞仲の友だった黄飛虎は聞仲の説得を試みるが、力尽き戦死。

 聞仲自身も満身創痍の中で、本当に自分が大事にしたかったのは「今の殷」ではなく黄飛虎がいた頃の「かつての殷」だったことに気づく。そのまま太公望との一騎打ちに挑むが、最後には人間界を太公望に託して自らは崖に身を投じた。圧倒的な強さと信念を見せつけた聞仲の、最後まで格を落とさない「カッコいい」退場の仕方である。

 単純にバトルで倒されただけではない、そのキャラらしさも表す“死に様”。死に様が印象的であればあるほど、敵キャラの人気も上がる…… のかもしれない。

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