眞邊明人×浜辺美波×赤楚衛二『もしも徳川家康が総理大臣になったら』鼎談 「歴史に興味がない若い人たちにこそ観て頂きたい」

歴史上の偉人は憧れることができる存在

左から浜辺美波、眞邊明人、赤楚衛二

――先ほど、眞邊さんのほうから「ほとんどの人は歴史にすごく興味があるというわけではない」という話がありましたが、浜辺さんと赤楚さんは、歴史に対しての関心は?

浜辺:私は正直、歴史についてそこまで詳しいわけではないのですが、学生時代の歴史の授業はすごく好きでした。先生の話を聞いているだけですごく楽しかったです。今回の作品に関しても、勉強することが全然苦ではありませんでした。先ほど言ったように、武内監督も歴史が好きですごくお詳しいんです。なので、いろいろと解説もしてくださいましたし、それも先生の授業を受けているみたいで、すごく楽しかったです(笑)。

――赤楚さんは、いかがですか?

赤楚:歴史自体は僕も大好きで、一時期、義経あたりにすごいハマっていました。戦国時代も好きだし、幕末のあたりもやっぱりすごく面白いですよね。ただ、歴史オタクっていうほどではないので、そういう人には結構マウントを取られるタイプの歴史好きかもしれないです(笑)。

――ちなみに、好きな偉人はいるんですか?

赤楚:高杉晋作はかなり好きです。あと、実は僕の地元が柴田勝家の出身地なんです。なので、大河ドラマとかを観ていて柴田勝家が出てくると、ちょっと応援したくなったりはします(笑)。

浜辺:眞邊先生は、やっぱり徳川家康がお好きなんですか?

眞邊:そうですね。今回の作品は家康を中心に書いたんですけど、家康に興味を持つようになったのはかなり大人になってからで。いちばん最初は、真田幸村というか、真田十勇士が大好きで家康は嫌いでした(笑)。

浜辺:そうなんですね!

眞邊:大人になっていろいろと社会経験を積んでから、家康推しに変わったという(笑)。そういう人は結構多いんじゃないかな。

――わかります(笑)。では最後、改めて今回の映画の見どころについて、ひと言ずつお願いします。

赤楚:この映画には、本当にいろんな要素があると思うんですけど、第一に偉人たちと言いますか、出てくる大人たちが本当にカッコ良いです。上司としても頼りになりますし、僕が歳を重ねたときに、こういう人になりたいなと思いました。偉人と言われる人たちには、そう言われるだけの理由があるんですよね。そういう意味で、すごく憧れることができる存在が一気に出てくるような映画なので、そういう見方をしていただくのもいいかなと思いました。

浜辺:私たちは原作を読ませていただいて、なんて面白い話なんだろうと思っていたのですが、それを武内監督が描いたことで、また違った魅力があります。

――『翔んで埼玉』、『テルマエ・ロマエ』の武内監督ですもんね(笑)。

浜辺:そうなんです(笑)。このポスターのビジュアルとかを見ていただければわかるように、かなりエンターテインメントな作品になっています。なので、歴史が好きな方はもちろんそうじゃない方々も、お子様からご年配の方々まで誰もが楽しめる作品になっていると思います。夏のお祭り映画として、あまり肩肘を張らずに観にきていただけると嬉しいです。

映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』メインビジュアル

――眞邊さんは、いかがですか?

眞邊:僕は原作小説を書いたんですけど、今回の映画化に際して、原作のメッセージ性だけは残して欲しいってお願いしたんです。歴史上の偉人たちで内閣を作るという大喜利で終わってしまったら、あまり意味がないと思っていたので。でも、そのあたりは今回の映画で武内監督が、ちゃんと汲んでくださっています。

――完全なコメディかと思いきや、最終的には、かなり強いメッセージを放つような映画に仕上がっていますよね。

眞邊:そうなんです。単なる「たられば」の話ではなく、最終的には現代を生きる我々の側に寄っていくものにしたいということは書いているときから思っていましたし、今回の映画はまさにそういう仕上がりだと思います。歴史好きの方々はもちろんですが、むしろ歴史に興味がない若い人たちにこそ、この映画を観て頂きたいです。実際、原作のほうもそういった人たちの反響のほうが大きかったので。

――そうなんですね。

眞邊:はい。特に後半の反応は若い人たちのほうが圧倒的に良かったです。あとはやっぱり、映画はみんなで楽しむものだと思うんです。本や小説は読みながらその世界に入り込むというか、本と自分という関係じゃないですか。でも映画は、基本的には映画館でたくさんの人たちと一緒に観るエンターテインメントだと思うんです。難しいことは考えず、まずはたくさんのお客さんと一緒に楽しんでいただいて、そこから何かを持ち帰ってもらえたら、原作者としては嬉しい限りです。

■書籍情報
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』
著者:眞邊明人
価格:1650円
発売日:2021年3月16日
出版社:サンマーク出版

■映画情報
『もしも徳川家康が総理大臣になったら』
7月26日(金)全国公開
出演:浜辺美波、赤楚衛二、GACKT、髙嶋政宏、江口のりこ、池田鉄洋、音尾琢真、小手伸也、長井短、観月ありさ、竹中直人、野村萬斎
原作:眞邊明人『もしも徳川家康が総理大臣になったら』(サンマーク出版)
監督:武内英樹
脚本:徳永友一
音楽:Face 2 fAKE
主題歌:「Change」新しい学校のリーダーズ
配給:東宝
©︎2024「もしも徳川家康が総理大臣になったら」製作委員会
公式サイト:https://moshi-toku.toho.co.jp/
公式X(旧Twitter):@moshi_toku
公式Instagram:@moshi_toku

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