『SPY×FAMILY』ダミアンは本当に国家統一総裁の息子なのか? デズモンド家の家庭事情を考察

ヨルとアーニャもびっくり! 妻メリンダの豹変ぶりには何か裏が?

 ダミアンと父や兄との関係性が歪なら、彼と母メリンダ・デズモンドとの関係性もかなり微妙だ。例えば、イーデン校のバスジャック事件の回。息子の身を案じて事件現場に駆けつけた彼女は、当初涙を浮かべながら息子を抱きしめるのだが、事件のことを父に言わないようダミアンから頼まれると表情が一気に豹変し、むしろ自分がここに来たことを夫に言わないよう彼に約束させる。

 その他にも、ヨルがアーニャとダミアンの入学式のトラブルに関して謝罪した時も当初は柔和な笑顔で「気にしないで」と言うのだが、「えっでも…」と引き続き気にするそぶりを見せると一気に冷徹な表情となり、「いいって言ってるでしょ、そのことはどうでもいいの」と言い放っている。東国の「愛国婦人会」会長として、友人たちと事前活動やお茶をしている時の丁寧で柔和なファーストレディーとしての一面と、息子ダミアンに関してのみ現れる冷酷さや愛憎入り混じった一面。その二重人格ぶりは、ヨルが「不思議な雰囲気の方」と表現しているほどだ。読み進めて行けば行くほど、彼女とドノバンとの夫婦の馴れ初めや結婚前何をしていたのか、そしてダミアンとの親子関係に関しても様々な疑問が湧いてくる。

 東西の抗争激化に絡めて、イーデン校のヘンダーソン先生とベッキーの付き人マーサの過去エピソードなど、様々なキャラクターの戦争体験や過去が徐々に明らかになっている本作。今後ドノバンとメリンダが結婚するに至った経緯や、息子たちとの過去エピソードなどが描かれ、デズモンド一家に関する謎が起き明かされていくことに期待したい。

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