ナチスドイツのパリ占領により歴史から消えた“幻のタロット” 鏡リュウジによる監訳で復刻

 株式会社二見書房が『幻の中世タロット 象徴・カバラ・数秘術の秘法を復刻』(著:フランシス・ロルト=ウィーラー、編:ケイトリン・マシューズ、監訳:鏡リュウジ、訳:宮田攝子)を2024年6月28日に発売した。このタロットは、1939年にフランスで刊行された『TAROT MÉDIÉVAL』を再編・復刻したもので、1940年にナチスドイツのパリ占領によって歴史から消えた幻のタロット。本書の監訳を務めたのは鏡リュウジだ。

 『TAROT MÉDIÉVAL』は、1934年にパリでタロットの原画を展示した画家ローリングの作品に魅了されたロルト=ウィーラーが、自身の雑誌『L'Astrosophie』で白黒の絵を添えてタロットカードの解説を連載し、後にカラーのカードデッキとして出版したもの。しかし、大戦中の混乱で原版が失われ、再版されることはなかった。オリジナルの『TAROT MÉDIÉVAL』はごくわずかしか現存しておらず、高値で取引される希少品だ。

 今回の復刻では、ケイトリン・マシューズが大戦後のフランス語の記事などを基に解説を翻訳し、読みやすくするために一部を手直しした。また、ローリングの原画は戦時中に失われたため、キンガンが新たに描き直している。

 1939年にフランスで刊行され、翌40年ナチスドイツのパリ占領により歴史から消えたタロット、ぜひチェックしてみよう。

■書籍概要
タイトル:『幻の中世タロット 象徴・カバラ・数秘術の秘法を復刻』
判型:四六判
ページ数:232ページ
価格:本体3,800円+税
著者:フランシス・ロルト=ウィーラー(著)/ケイトリン・マシューズ(編)/鏡リュウジ(監訳)/宮田攝子(訳)
ISBN:9784576240329
発売日:2024年6月28日

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