漫画家志望の外国人に熱視線 「日本で学びたい」を叶える取り組み全国で増加の背景は?

近い将来連載する漫画家は3分の1が海外出身者に?

こちらの学生は少年マンガのネームを描いている最中。ジャンプ系の雑誌に投稿したいと話す。

 さて、漫画家を目指すために重要なことは、出版社が主催する新人賞への投稿、そして編集部への持ち込みだ。大手の出版社に勤務する現役の編集者によると、外国人の姿が見られるようになったという。

 「外国人の投稿や、持ち込みはここ数年で増えましたね。もちろん大半は日本人なのですが、外国人はわざわざ日本にまで来て漫画を描こうとするくらいだから、ハングリー精神はあるし、最初から画力が高い人も少なくない。ひょっとすると、10年後くらいには漫画雑誌で連載する漫画家の3分の1くらいが海外出身者で占められている、なんてこともあり得ると思いますよ」

  漫画の良いところとして、「もちろん国籍は一切問わないし、とにかく面白ければいいんです」と、この編集者は語ってくれた。さらに、ネット環境の発達で海外から日本の出版社とやり取りできるようになり、外国人の参入障壁はグッと下がったのも大きいだろう。

  ちなみに、ある連載漫画家は「現在、中国にいる漫画家志望者にアシスタントを頼んでいます。一度も会ったことがないのですが(笑)、即戦力で画力も高いですよ。日本の漫画雑誌での連載を志望しているそうで、このままだとデビューできるんじゃないですかね」とのことである。漫画のグローバル化は、今後ますます加速するに違いない。

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