春アニメ『怪獣8号』に高まる期待ーーパニック映画さながらの“臨場感”と“絶望感”はどう映像化される?

 PV映像のなかでも、アクションシーンや怪獣強襲の”臨場感”は、とくに多くの視聴者の目を引くものとなっている。本作では、怪獣の巨大さを演出するため、全身をうつさない構図や、複数のアングルから姿を捉える構図がなされてきた。開放感のある空をバックに人間目線から見上げたり、あえて二者を同じコマ内に入れ込みサイズ感を比較させたり。上空からのアングルで街をミニチュアのように見せるのもそうである。そのうえ、崩れた街並みや土煙の演出、そして怪獣8号の一撃で勢いよく怪獣の肉片が飛び散っていくカットからは、殺伐とした臨場感を静かに伝えてくる。アニメではこれらに加え、キャラクターや怪獣の細かな動きが付け足されており、その圧倒的な躍動感は息をのむほど。

 そんなアクションの衝撃、怪獣のものものしさを網羅するシーンが第2話で描かれている。怪獣8号の力を授かったカフカが、初めて怪獣討伐を成し遂げた場面だ。怪獣8号の振るった左拳が、怪獣の右顔面にめり込む大迫力のカットが見開きいっぱいに映し出され、その衝撃と威力を物語る。紙面でも十分に伝わるこの臨場感あふれるシーンは、アニメ第1話のクライマックスとして描かれることが予想されるため、本編のなかでもより一層際立つものとなるはずだ。予測不可能な怪獣たちがもたらす圧倒的な”絶望感”とともに、ぜひ注目してはいかがだろうか。

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