OKAMOTO’Sオカモトショウ連載『月刊オカモトショウ』

オカモトショウが語る、野球マンガ『ダイヤモンドの功罪』の斬新さ 生々しく描かれる”天才の苦悩”とは

オカモトショウのルーツ・オブ・野球マンガ

——ショウさんがこれまで読んできたなかで、印象に残ってる野球マンガは?

 『ドカベン』(水島新司)はやっぱり面白いですね。小学校の図書館にあったマンガが『ブラック・ジャック』『火の鳥』(手塚治虫)、『はだしのゲン』(中沢啓治)と『ドカベン』だったんですよ。キャラの立ち方もすごいし、「野球って面白いな」って思って、小学生の頃はなぜか近鉄バッファローズを応援してました。自分たちの世代でいえばジャンプで連載していた『Mr.FULLSWING』(鈴木信也)ですね。あとは少年マガジンでやってた『泣くようぐいす』(木多康昭)。ギャグマンガの要素が強いんですけど、めっちゃ好きでした。最近のマンガでいうと、『4軍くん(仮)』(原作:森高夕治/作画:末広光)もいいですよ。

——『ダイヤモンドの功罪』と同じく、ヤングジャンプで連載中の野球マンガですね。

 都立高校の野球部でがんばってた主人公が大学に進むんだけど、いちばん下の“4軍”に行かされるんですよ。主人公は大学でも野球をちゃんとやりたいんだけど、1軍に入れなかった先輩たちは“有名大学の野球部にいる”というメリットを活かして合コンしたり、就職のためにOBとコネクションを作ったりしていて。そのなかで葛藤しながらがんばるっていうストーリーなんですが、これもまた別のリアルだなと。現実にありそうなことテーマにして、どうやってマンガとして表現するかというのが一つの流れなのかも。とにかく『ダイヤモンドの功罪』は面白いので、ぜひ読んでみてください!

『ダイヤモンドの功罪』を読みながら聴きたい音楽

『miss you』(Mr.Children)

 Mr.Childrenの最新アルバム。「Fift’s map~おとなの地図」という曲に<自由ってやつはティーンエイジャーにだけ/かかる魔法じゃないはずだろう?>という歌詞があったり、すごくリアルな悩みが歌われているなと思って。それが『ダイヤモンドの功罪』の綾瀬川の苦悩と、悩む内容は年齢的に違えどリアルさという点で重なるような気がするんです。

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