『SPY×FAMILY』黄昏の正体に一番近い⁉︎ 秘密警察ユーリ・ブライアの天然&鈍感ぶりを総ざらい
昨年末にアニメ版Season2が最終回を迎え、現在、『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』も大ヒット公開中の『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)。コミックに関しても、最新巻12巻ではついにヨルの弟ユーリと直接対決し、黄昏の正体が気づかれそうになるシーンが描かれるなど、新たな局面を迎えている。
黄昏と同様、秘密警察という裏の顔を持ち、唯一の家族であるヨルにも任務を隠し通すユーリ。本稿では、今後のストーリーでよりキーパーソンとなっていくであろう、秘密警察ユーリ・ブライアの人となりやヨルへの溺愛エピソードを紹介する。
キャリア官僚から秘密警察の士官に⁉︎ その動機はすべて姉ヨルのため
ユーリ・ブライアといえば、姉ヨルを溺愛するキャラとして描かれているが、実は彼が秘密警察という職業を選んだ動機も、すべては「姉のため」がきっかけだ。
ユーリがストーリーに本格的に絡んでくるのはコミック2巻MISSION11から。このエピソードの中で、ユーリが20歳にして東国の国家保安局(いわゆる秘密警察)SSSの少尉の地位についていることが判明する。
そもそも、殺し屋家業のヨルに一切バレずに秘密警察官としての任務をこなしているだけでも優秀なのだが、大学生の年齢で既に外務省職員を経て、秘密警察へとキャリアチェンジしているというのだから、秀才ぶりが凄まじい。ちなみに少尉とは、士官(将校)の位の一つで、一等兵など現場の実行部隊に指示を出す軍隊の幹部人材に当たるため、キャリアチェンジした後も一足飛びで昇進したのだと思われる。
案の定、MISSION11内で、ユーリが飛び級でSSSの少尉となったことが明らかになるのだが、その後のMISSION26で理由や経緯も明らかに。アーニャの家庭教師役を引き受けた際に、彼女から「おじは勉強が好きか」と問われ、国語を勉強すればジャーナリストや弁護士になって姉の役に立ち、化学や生物で大成すればヨルの怪我や病気を治せると思ったなど、幼少期から早く姉の役に立ちたい一心で猛勉強していたことを熱弁。さらにSSSでの尋問シーンでも「ボクは姉さんのいるこの国を守るためだったらなんでもする」と言いながら反逆者を拷問しており、「ヨルのため」であれば、殺しや汚れ仕事も厭わない、文字通りなんでもやることを公言している。
現状、ヨルと黄昏たちが疑似家族を演じていることをユーリは知らない。しかし、黄昏に対しては「姉さんにふさわしくない」、アーニャのことは「姉泥棒の娘」と、既にかなり敵意を持った状態だ。
今後のストーリー展開で、万が一ユーリが黄昏の素性に気付いたり、疑似家族という関係性を知ってしまったりすれば、東西の抗争とはまた別の、血で血を洗う家族間戦争が巻き起こる可能性すらあるのだ。