『はじめの一歩』森川ジョージ「漫画に描いちゃいそう」 井上尚弥と対戦したボクサーたちの証言『怪物に出会った日』を語る

 ボクシング漫画の金字塔『はじめの一歩』を手がける漫画家の森川ジョージが11月21日、WBC&WBO世界スーパーバンタム級統一王者・井上尚弥を対戦相手の視点から語ったノンフィクション『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』(講談社/森合正範)を絶賛した。

 10月に発売された『怪物に出会った日』は、言わずと知れた”日本ボクシング史上最高傑作”であり、世界4階級王者の井上尚弥について語った一冊。井上自身もX(旧Twitter)で「対戦相手の心情など知れる機会などなく、この一冊は自分が辿って来たキャリアを色濃くしてくれました」と語るなど注目を集めてきた。

 サッカー日本代表がW杯でドイツ・スペインという優勝経験国を破り、野球界では大谷翔平が不可能と思われていた二刀流でメジャーリーグを席巻、バスケットボールでは八村類&渡邊雄太がNBAで活躍……と、一昔前なら漫画で描いても“できすぎ”と思われるような出来事が相次いでいる、日本のスポーツ界。世界に衝撃を与え続ける井上尚弥もまさに漫画から飛び出してきたようなアスリートで、『はじめの一歩』の最強選手である鷹村守やリカルド・マルチネスとの比較に余裕で耐えてしまうスターだ。

 森川氏は本書について、「素晴らしい本です。井上尚弥選手と闘うということがどんなことだったのか、生の声が聞こえてくるようでした。影響されて漫画に描いちゃいそうで怖いくらいです。皆様もぜひご一読を」とコメント。

 『はじめの一歩』の主人公・幕之内一歩は、いつでもチャレンジャーだ。勇敢にも井上尚弥に挑んだボクサーたちの心の機微は、一歩が今後、大一番に挑むときの描写に影響するかもしれない。現役を退いていた一歩の華々しいカムバックと、止まることを知らない井上尚弥のさらなる活躍に期待しつつ、ボクシングファンは『怪物に出会った日』を手に取ってみてはいかがだろう。

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