『呪術廻戦』虎杖vs脹相でさらに過熱! 原作を“再解釈”したド迫力バトルの凄さを考察

  渋谷を舞台として、呪術師や呪霊による戦いが白熱し始めているアニメ『呪術廻戦』のシーズン2。10月12日に放送された第36話「鈍刀」では、主人公の虎杖悠仁が脹相と邂逅を果たし、一触即発の雰囲気となっていた。

  今後、さらに激しい戦闘へとなだれ込むことが予想されるが、そこで注目したいのが「原作をいかにアレンジするのか」という点だ。これまで同作では、原作の設定や描写をアニメスタッフが“再解釈”するようなアクションシーンが描かれてきた。

ロボットアニメのような作画のオンパレード

 具体例を挙げると、たとえば第31話「宵祭り」の究極メカ丸(与幸吉)と特級呪霊・真人によるバトルが印象的だ。与がダム湖に隠していた巨大な傀儡を起動させた際には、『新世紀エヴァンゲリオン』を思わせる咆哮が空に響きわたり、その後はまるでロボットアニメのようなメリハリがついた作画のオンパレード。

 サンライズのロボットアニメでよく見られる「勇者パース」が登場したり、真人を追尾する「追尾弾~五重奏~」がロボットアニメの巨匠・板野一郎が生んだ「板野サーカス」の軌道を描いたりと、いくつものサプライズが用意されていた。

 巨大傀儡のデザイン、そして「究極メカ丸絶対形態 装甲傀儡究極メカ丸試作0号」というネーミングからして、芥見下々も原作の時点でロボットアニメを意識していたはず。アニメではその着想がド派手に昇華された結果、名バトルが誕生した形だ。

 また、第35話「降霊」における戦闘シーンも、アニメという表現ならではのアイデアに満ちている。同エピソードでは、一種の降霊術である「来訪瑞獣」の使い手・猪野琢真が呪詛師のオガミ婆と対決。原作ではそれほど長くなかった戦闘シーンに、アニメオリジナルの展開がたっぷり追加されていた。

 とくに猪野が「来訪瑞獣」の2番、霊亀を発動させたシーンは印象深い。これは水を操る能力で、足にまとえば「滑るような特殊な歩法」が可能になる……という設定だが、静止画のマンガではどうしても表現が難しいことは否めないだろう。しかしアニメでは、まるでスケートのように地面を滑る様がスタイリッシュに表現されている。

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