『ONE PIECE』最強クラスの能力になる? “ムシムシの実”のポテンシャルを考える

 「週刊少年ジャンプ」での連載が最終章を迎え、さらに大きな盛り上がりを見せている『ONE PIECE』。これまで能力が明かされていなかった強者たちがぶつかり合うことも増えており、戦いが激化していくなかで、気になるのは既存の能力より強力な「悪魔の実」は残されているのか、ということだ。

 食べたものがさまざまな能力を獲得し、代償として海に嫌われてしまう「悪魔の実」。最近では「覇気」の存在により、相対的に価値が下がっているようにも思われるが、最も数が多いとされる「超人(パラミシア)系」はもちろん、希少種の「自然(ロギア)系」にも、まだ考えうる能力はある。RPG的な世界観でスタンダードな「火・風・水・土」の4属性も、関連する能力はあれど出揃ってはおらず、ルフィの父であり革命軍総司令官のモンキー・D・ドラゴンは過去の描写から、「カゼカゼの実」の能力者なのではないか……とファンの間で考察されて久しい。強力なロギア系の能力は大海賊や海軍大将を含めた重要キャラクターに与えられる傾向にあり、今後どんな能力が登場するか楽しみだ。

 さて、そんななかで高いポテンシャルを持っていそうなのにあまり活躍していないのが、動物に体を変えられるようになる「動物(ゾオン)系」に属する「ムシムシの実」だ。

 ゾオン系は「ネコネコの実 モデル:レオパルド(豹)」や「トリトリの実 モデル:ファルコン(隼)」のように種族による多様性があり、「ムシムシの実」も「カブトムシ」と「スズメバチ」の能力が登場している。しかし、いずれもトンタッタ族(小人)の能力に設定されており、戦闘において際立った活躍は見られていない。

 すべての生物のサイズを揃えたとき「昆虫」が最強だ、という議論はよく聞かれるところで、動物の能力を使い、火星で超絶な進化を遂げたゴキブリ=テラフォーマーと戦う『テラフォーマーズ』では「虫」の能力が花形だ。また格闘漫画の人気作『刃牙』シリーズでも、カマキリやゴキブリをはじめとする昆虫の高い能力にフォーカスしたエピソードが印象的だった。

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