『ガンダム 水星の魔女』物語を畳みに入る怒涛の“段取り展開”に違和感……スレッタとミオリネはどこに辿り着く?
そんな中、グエルらにくっついて地球に同行して以降、段取りっぽさのない行動を取り続けているのがケナンジ隊長である。ヘラヘラしているように見えてアーシアンに対する当たりはきっちりキツく、自分の所属部隊の上部機関の御曹司であるグエルに対しても言うことは言うという、この世界の職業軍人らしい面を前話から見せていた。
そんな彼が、今回はガンダムタイプのモビルスーツを相手にすることになる。21年ぶりに前にしたオックスアースのガンダムを前にして震えが止まらないあたり、危機的状況を前にしてちゃんとビビることができるという、現役パイロットらしい感覚の存在が伺える。さらにそんな格上の相手を前にしても引かず、ドミニコス隊を率いて事態の収拾にあたろうとする姿からは、このキャラクターのプロ根性を感じることができた。このケナンジの行動と戦いぶりは、急速に話をたたむための段取りからちょっと外れた存在感があったと思う。
しかしここまで怒涛の段取り展開を見ると、スタッフは多少無理矢理にでもスレッタとミオリネの物語を最後までやろうとしていることは窺える。残り話数を考えると、それなりの尺はあるはずだ。果たして2人は一体どのような場所に辿り着くのか、次回の放送を待ちたい。