【ONE PIECE考察】いよいよ「空白の100年」の真実が? 鍵を握るリリィ女王とは何者なのか

※本稿は『ONE PIECE』最新話のネタバレを含みます。

 最終章に突入し、エッグヘッド、海賊島、マリージョアで、それぞれ重大な事件が次々と発生している『ONE PIECE』。そんななか原作1084話で描かれたサボの回想で、世界の謎に大きく関係する重要な人物の名が初登場し大きな話題になっている。

 そこで本記事では新たに名前が登場したリリィについて、ワンピース研究家の神木健児氏に話を聞いた。

「原作1084話で、リリィ女王という新たなキーマンの名前が登場しましたね。元々800年前にアラバスタのネフェルタリ家は、『最初の20人』に名を残しながら、天竜人にならず国に残ったと語られていました。その頃のアラバスタの女王が、リリィです。まず800年前に生きたであろう人物の名は、これまでに何人か登場しています。天月トキやジョイボーイ、ズニーシャもそうです。そんななかこのタイミングで、改めて800年前の人物の名前が出てきたのにびっくりしました。またアラバスタ編のストーリーを、数年の時を経て再燃させているのも『ONE PIECE』のすごいところですよね。ほとんどの読者が、アラバスタ編は綺麗に終わったと思っていたのではないでしょうか。たしかにアラバスタというのは『20の王家』の一つであったり、古代兵器の存在も匂わされていた国なので何かしらの形でまた少しは描かれるのではと思われていました。しかし、それでも空島編や魚人島編に比べると大きな謎を残してその編を終えたわけでもなかったので、ここまで掘り下げられるのは予想外でした。ここにきて作中最大の謎であるイム様とアラバスタ編に大きな関係がありそうだなんて、本当に尾田先生の頭の中はどうなってるんだという感じですよね。イム様には、『800年前から生きている説』が読者の間で囁かれています。今回のリリィに対するイム様の反応を見ると、その説の信憑性も高まったように感じました。イム様はリリィの名を、何か知っている雰囲気で呟きます。ただイム様がリリィ本人かと言われると、それはおそらく違うのではないでしょうか。五老星はネフェルタリ家を裏切り者としていますし、イム様はあくまでリリィを知っている人物のように見えました。別の人間であったとしても、イム様がリリィに何か特別な感情を抱いているのは確かでしょう」

 1084話ではイム様が五老星以外の人物の前に登場する、驚きのシーンも描かれた。

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