『【推しの子】』だけじゃない、サスペンス×アイドル漫画 通底する”心理”とは

 今年4月からTVアニメ『【推しの子】』の放送が始まり、国内外で大きな人気を集めている。同作は芸能界の光と闇を描き出したサスペンス×アイドル漫画だが、最近では他にも同じテーマを扱った作品が次々生み出されているようだ。

 『【推しの子】』は、『かぐや様は告らせたい』の赤坂アカが原作を担当し、『クズの本懐』の横槍メンゴが作画を手掛ける作品。華やかな芸能の世界を舞台としつつ、その裏側に広がる闇を正面から取り上げている。

 スリル満点のストーリーは同作ならではの魅力だが、サスペンス×アイドル漫画というジャンルでは他にも注目作が生み出されてきた。

 代表的な漫画としては、昨年12月から「週刊ヤングマガジン」で連載が始まった『私のアリカ』を挙げられるだろう。

 同作の物語は、人気急上昇中のアイドルグループ「りりかるトリック」のセンター・真宮アリカが、ある日突然失踪を遂げることから始まる。

 謎めいた事件の捜査が行われる一方、「りりかるトリック」では新メンバーのオーディションが行われ、宮嶋ナナという少女が加入することに。実は彼女はアリカの親友であり、事件の謎を内側から探るため、アイドルの世界に足を踏み入れたのだった。

 構図としては、主人公のナナがアイドルとしてのキャリアを築きながら、真犯人を追いかけていくという二重構造のストーリーだ。

 アリカ失踪の理由は何なのか、そして犯人は誰なのか……。いくつもの疑問が重なるなか、一筋縄ではいかないアイドルの世界と、その影に隠れた闇が描かれていく。

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