【漫画メシ】『包丁人味平』『スーパーくいしん坊』……現実ではありえない“ぶっ飛び“料理4選
多くの人々を楽しませてきた料理漫画。『美味しんぼ』や『クッキングパパ』など、実際に作ることができるレシピ代わりのようなものもあるが、その一方で全く真似をすることができないような、豪快な内容のものも、根強い人気がある。今回はそんな料理漫画のなかから、とくにぶっ飛んでいる料理を紹介したい。
アイスクリームの壺揚げ『包丁人味平』
『包丁人味平』に登場したアイスクリームは冷たいという常識を覆したデザートが、アイスクリームの壺揚げだ。
アイスクリームの中心をくり抜いてジュースをいれ、アイスクリームで蓋をする。それを油で揚げるのだ。作る側もかなり危険な料理だが、作品では難なく作り上げていた。
『包丁人味平』に登場したアイスクリームの壺揚げを再現することはかなり難しいが、「アイスクリームを揚げる料理は世に登場している。
ブラックカレー『包丁人味平』
同じ『包丁人味平』に登場し、現在も伝説的な料理としてその名を轟かせているのがブラックカレーだ。
このカレーを作ったのは自らを「カレーの神様」と名乗り、常に鼻にマスクを装着した鼻田香介で、ただならぬ雰囲気を漂わせていた。そんな彼が作り上げたのが、「ブラックカレー」だったのだ。これは塩見味平の作った「味平カレー」に対抗するために、5日間研究室にこもり、世界中のあらゆるスパイスを駆使した世界にただ一つのカレーだ。
コールタールのように真っ黒なカレーで、見た目を敬遠する人も多かったのだが、一口食べるとなぜかやみつきになる。味平は負けを認めるが、なぜか鼻田は狂ったような状況に陥り、救急車で運ばれる。
このブラックカレーには麻薬同然のスパイスが入っていたのだ。「やみつきになる」理由も、麻薬と同じというわけだった。
三丼フライ『スーパーくいしん坊』
『包丁人味平』と同じく牛次郎とビッグ錠が世に生み出した料理漫画、『スーパーくいしん坊』。そのなかで読者の度肝を抜いたのが「三丼フライ」だった。
これは交流会の食事をハンバーガーショップに取られたそば屋の店主のために「丼物をハンバーガーのようにかぶりついて食べる」ことをコンセプトとしているもので、カツと天ぷら、そして親子丼の元となる鶏肉と玉ねぎをピラフに包み、それをすべて衣に包んで油で揚げるという豪快な一品である。
かなり食べにくそうな気もするが、その豪快な発想は評価されている様子。YouTubeでは実際に作ったユーザーも存在している。
サクラ鯛のダイナミックたき火焼き『グルマンくん』
ゆでたまご原作の漫画、『グルマンくん』。狂気の料理漫画とも称されるほど、ぶっ飛んだ作品だった。
なかでも常軌を逸脱しているといわれるのが、「サクラ鯛のダイナミック焚き火焼き」。鯛が泳ぐ水槽に醤油とご飯を投入。そのご飯を鯛が食べると腹が一杯になり浮力で上昇し、それを蓮の葉で包んで10分焼くと、鯛の腹に炊き込みご飯が出来ているという豪快を超えたダイナミック料理だった。
さすがに実現不可能な料理だが、その誰も思いつかないような発想は、素晴らしいものがあった。
常人では考えつくことができない豪快な料理。これも料理漫画の魅力の1つではないだろうか。