『ONE PIECE』アイスショー「ルフィ役・宇野昌磨」はなぜ最高? 圧倒的実力&実績と遊び心のある“主人公”
8月に横浜、9月に名古屋で開催される、国民的マンガ&アニメ作品『ONE PIECE』を原作とした初のアイスショー『ONE PIECE ON ICE ~エピソード・オブ・アラバスタ~』。配役に注目が集まっていたが、主人公のモンキー・D・ルフィを宇野昌磨が演じることが明らかになった。文句のつけようがないキャスティングだ。
“日本を代表するキャラクター”と言っていいルフィを演じるなら、人気・実力ともにトップクラスのスケーターの起用が好ましかったが、まさか世界フィギュアスケート選手権2連覇中の王者がキャスティングされると想像した人は多くなかっただろう。宇野は7月から8月にかけて開催される、世界のトップスケーターによるアイスショー『THE ICE』への出演が決まっており、スケジュール的にも困難だと思われた。
そのなかでこの大役を快諾し、「ルフィがどんな困難も乗り越えていく姿に僕自身も何度も背中を押してもらったことがあります。そんな素晴らしい作品の魅力を伝えられるよう、全力で挑みたいと思います」(公式サイト)と意気込みを語っているのが頼もしい。
4種類の4回転ジャンプを飛び、スピンやステップの技術にも定評がある、隙のない競技力。加えて、得意技の「クリムキンイーグル」(※両足のつま先を外に向け、上体をリンボーダンスのように大きく後ろに倒して滑るもの)に象徴されるように、身体の柔軟性の高さが“ゴム人間”ルフィに通じるところかもしれない。
宇野は練習の虫として知られ、競技に対してストイックに向き合っている印象もあるが、実はアニメ好きで、また実力派のゲーマーとしての顔を持つなど、こちらもルフィに通じる“遊び心”を感じるアスリートでもある。競技シーンも充実している『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』についてはかなりの実力で、特殊ルールの大会でプロゲーマーを破ったことも。この勝負強さは、やはり“主人公”だ。
贅沢な期待をするなら、宇野がフィギュアスケートを始めるきっかけを作った、同郷で仲のいい浅田真央が麦わら海賊団のナミや、今回舞台になるアラバスタの王女・ビビを演じてくれたら……と思ってしまうし、愛されキャラの織田信成がウソップを演じてくれたらイメージにピッタリだと思うが、その他のキャストはどうだろうか。競技シーンでの実績を問わず、日本には素晴らしいフィギュアスケーターが多いので、今後の発表に注目したいところだ。