【漫画メシ】『侠飯』『クッキングパパ』『忘却のサチコ』……絶品から個性派まで忘れがたき大阪の味4選

 美味しい食べ物が多いことから、「くいだおれの街」と称される大阪府。かつて日本の中心地が京都府だった時代から発展を遂げていただけに、伝統的な料理が数多く存在する。今回はそんな大阪に関する漫画飯を紹介したい。

肉吸い玉子かけご飯『忘却のサチコ』

 阿部潤原作のグルメ漫画、『忘却のサチコ』。主人公の佐々木幸子が結婚式当日にフィアンセに逃げられ、忘れるために美食を追求するという物語である。

 そんな『忘却のサチコ』に登場した大阪名物が、肉吸い卵かけご飯だった。これは漫才師の「ダブルドラゴンキッズ」から「食べると売れる。漫才師にとって縁起が良い験担ぎにピッタリ」紹介された料理だった。

 肉吸いとは肉うどんにうどんが入っていないお吸い物のような料理。この汁を軽く溶いた卵かけご飯にかけ食べる。サチコは肉吸いと卵かけご飯のコンビネーションに「お互いを高め合い、芸を磨く漫才コンビのよう」と称賛していた。

 この作品に出てきた肉吸い卵かけご飯を出す店は、大阪府中央区に店を構える肉吸い発祥の店「千とせ」がモデルだと見られている。

キューブたこ焼き『クッキングパパ』

 大阪の代名詞的な食べ物といえば、たこ焼きではないだろうか。諸説あるが、1933年に大阪府大阪市西成区で「ラジオ焼き」の屋台を開いた遠藤留吉夫妻が開発したのが、始まりだと言われている。

 そんなたこ焼きを一風変わったものにアレンジしたのが、『クッキングパパ』のキューブたこ焼きだ。ほぼたこ焼きと同じなのだが、たこ焼き器ではなく玉子焼き用のフライパンで作るというのがポイント。

 今や全国でその味が愛されるたこ焼きだが、関西以外ではたこ焼き器がない家庭のほうが多い。そこで玉子焼き用のフライパンを使い、四角いたこ焼きを作ってしまおうというもの。一時期人気お天気キャスターが発言し話題になった、「平べったいたこ焼き」そのものである。「たこ焼きは丸いもの」という概念を取り払った、斬新な料理といえよう。

スーパー回転お好み焼き『スーパーくいしん坊』

 たこ焼きと並び大阪のソウルフードとして認知されるお好み焼き。粉ものの代表格で、鉄板を用いて作る料理である。

 そんなお好み焼きをアクロバティックに作ったのが、伝説の料理漫画『スーパーくいしん坊』。主人公の鍋島香介が病院で美味しく栄養のある料理を作るため思いついたもので、自動車のホイールキャップをフライパン代わりに使用し、コンロで回転させながら熱するという荒業の末、完成した。

 かなり難しい料理だが、YouTubeチャンネル「ズボラの漫画飯再現」が再現に挑戦している。

混ぜカレー『侠飯』

 『侠飯』に登場した大阪を感じさせる料理が「混ぜカレー」だった。作り方はレトルトカレーをフライパンに入れ、ソーセージの小口切りとトマトジュースなどを混ぜてルーを作る。さらにそこへご飯を投入して混ぜ合わせ炒める。皿に盛り付けたあと、真ん中にくぼみをつけ、生卵をかけて完成だ。まさに速い、安い、美味いの3拍子揃ったカレーといえる。この混ぜカレーは大阪難波の老舗「自由軒」の名物カレーがモデルだといわれている。

 スーパー回転お好み焼き以外は再現しやすく、大阪の名店で味わうことも可能な大阪の漫画飯。味わってみてはいかがだろう。

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