祝・アニメ『異世界おじさん』リスタート 40~50代あるある満載の“新感異世界覚コメディ”をあらためてチェック

 8月放送の第7話を最後に、レギュラー放送を休止していたアニメ『異世界おじさん』が本日10月6日、待望のリスタートを切る。

 原作は、「殆ど死んでいる」によるウェブ発のコメディ漫画。アニメ版は7月より放送され、毎回、SNSを賑わせるなど好評を博していたが、関係各所に新型コロナウイルス感染者が急増するというやむを得ない事情で放送を休止していた。あらためて第1話から放送されるため、見逃していた人にとっては追いつくチャンスだ。

 『異世界おじさん』は現在「WebComicアパンダ」にて連載中で、アニメ化が発表された2021年6月時点で、コミックスは累計150万部を突破。タイトルからもわかるとおり、流行が定着して久しい「異世界転生」モノだが、同ジャンルの作品に食傷気味だという漫画好きにこそおすすめしたい“新感覚異世界コメディ”だ。

 17歳で交通事故に遭い、それから17年間、昏睡状態で入院していたおじさん(叔父)が目覚めたと聞き、病室を訪れた甥のたかふみ。おじさんは意味不明な言語を発し、これまで「グランバハマル」という異世界にいたのだと、にわかに信じられないことを言う。当然、おじさんは錯乱していると思って絶句するたかふみだったが、おじさんは実際に魔法を使って見せ、否応なく信じることに。その異能を使って動画配信で一山当てようと考えたたかふみは、この“異世界おじさん”とルームシェアを始めるが……。

 これが物語の冒頭だ。異世界転生といえば、超ハイスペックに生まれ変わり、場合によってはハーレムを築いて……という展開が定番化しているが、おじさんは高い能力こそもちながら、そのルックスから「オークの亜種」と勘違いされて狩りの対象にされるなど、孤独で悲しすぎる“冒険”を続けてきた(辛い記憶はメモに残した上で、魔法により消去して心を守っている)。このように「異世界あるある」をひっくり返すメタ的な面白さが作品の軸となっている。

 加えて、SEGAがゲーム業界をリードしていた時代に少年期を過ごしたおじさんと、現代っ子である、たかふみのジェネレーションギャップがうまく描かれ、「40~50代あるある」も頻出する。そこに動画配信という現代的な要素も絡めた、キャッチーな要素満載の作品だ。

 コロナ禍というどうしようもない事情でリスタートとなった本作だが、おじさんとたかふみのテンポのいいやりとりは、何回観ても脱力を生み、日々の憂さを忘れさせてくれるだろう。第7話まで追いかけていたファンも、初見の人も、ぜひ1話からチェックしてみよう。

■TVアニメ「異世界おじさん」公式サイト
https://isekaiojisan.com/

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