「涙を流す少年」のイラストがプロ漫画家の添削で劇的変化 “線を美しく引く”という基礎の大切さ

 線をきれいに整える、トーンを丁寧に貼り付けるーー。こういった基礎的な作業だけで、いかにイラストの完成度がグンと上がるのか。そんなことを実感させてくる動画がYouTubeにアップされた。

 動画をアップしたのは、元週刊少年漫画誌の連載作家・ペガサスハイド氏。普段から動画で、視聴者から寄せられた一見上手な漫画やイラストをプロの目線で細かく添削している。解説のわかりやすさとともに、あくまで本人の長所を生かすアドバイスが心地よく、自分では絵を描かない人も楽しく視聴できる。チャンネル登録者数は15万人を超える。

 6月4日に公開された動画では、好きな人にふられた直後の17歳・男性を描いたイラストを添削することに。ふられた直後だけに、この男性は大粒の涙を流し、複雑な表情を浮かべていることがわかる。

【イラスト添削82】泣く少年の絵がプロレベルに変身

 匿名希望の作者は「トーンを上手く貼れない」「上手く線が描けない」ことを自覚しているそう。ペガサスハイド氏はまさにそんな部分をズバッと手直しした。「人の顔は左右対象に整えすぎると、人間っぽさがなくなって機械的になってしまう」と語りつつも、“これぞプロの技”といった具合に丁寧に仕上げていく。

 作者の原画をトレースしてペン入れを行っていくと、細かな部分を見比べることで、仕上がりが圧倒的に差があることがわかる。イラスト自体には、ほとんど手を加えていないが、“線を美しく引く”ということを意識するだけで、こうも差が出るのかと、改めて考えさせられる内容だ。

 当たり前と言えば当たり前だが、こういった細かな部分にこそプロとアマチュアの差というのをわかりやすく感じさせてくれる。イラストレーターを目指す人にとっても必見の内容ではないだろうか。気になる方は、ぜひペガサスハイド氏の動画をチェックしてみよう。

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