【漫画】女子高生ロボットに芽生えた恋心は本物? 甘酸っぱいSF恋愛漫画がTwitterで話題
ーーこれからやってくるであろう時代に対する新鮮さや期待を感じた作品でした。創作のきっかけを教えてください。
かよ:本作は私が所属している漫画の創作コミュニティ「コルクラボマンガ専科」の課題として描いた作品です。現代の社会において注目されているものを題材にしたく思い、AIやロボットについて描くことを決めました。ロボットを通して表現できるものを考えたときに、もうひとつの題材として恋を選びました。
ーーなぜロボットの恋を描こうと思ったのですか。
かよ:本作に登場する女の子は好きな人に抱く気持ちが特別なものであると感じる反面、自身の感情がプログラムされたものであることの戸惑いを抱きます。また物語の終盤で自分の感情がプログラムされたものではないこと、自分の初恋を体験すると同時に、恋をした相手は恋をすることができないため失恋をしてしまうのです。
アルファちゃんの葛藤や心情の揺れ動く様子から、恋が実ることは奇跡に近いことであるとともに、心が動く瞬間の美しさを表現したいと思いロボットの恋を描きました。
ーーアルファさんが自身の恋愛プログラムを削除した背景にある思いを教えてください。
かよ:好きな人と同じ価値観でいたいという気持ちを表現したいと考えていました。恋愛するなかで好きな人とわかり合いたいという気持ちを抱く人は多いと思います。アルファちゃんも恋を知らないテディーくんに近づきたいという思いから、自身の恋愛プログラムを削除したのです。
ーーかよさんが漫画を描き始めたきっかけを教えてください。
かよ:子どものころから絵を描くことは好きだったのですが。中学時代にイラストや漫画をすごく上手に描く同級生に出合い、まるで紙の上で動き出すように見える彼女の絵に感動しました。子どもながら自分にはないものを感じ、感動を与えることのできる漫画を自分もつくれたらどんな感情を抱くのだろうか。そんなことを思っていました。
社会人になってからは漫画を描く機会は少なくなってしまいました。しかしこんなストーリーを描きたいなと思ったことなど、漫画を描きたいという思いが沸々と湧いてくる瞬間があったのです。自分に漫画が描けるのかなと思いましたが、不安ならば漫画について学べばいいと思ったこと、自分の好きな作家さんがコルクラボマンガ専科の卒業生であることを知ったこと、そして偶然にも入会者を応募していたことが重なり、私もコルクラボマンガ専科に応募しようと思いました。
ただ応募の締め切りが2週間後であり、応募条件がSNSで漫画作品を3つ以上投稿していることであったため急いで漫画を描きましたね。それが久しぶりに漫画を描く機会となりました。
ーー社会人として忙しい日々を送りながら、そのようなコミュニティに応募することに大変さや不安を感じる人も多いかと思います。
かよ:私にとって憧れの対象に自分自身が近づきたいという気持ちが、この度の応募の後押しになっていたと思います。コミュニティに参加するための選考に落ちてしまう可能性もありましたが、自分を大きく成長させてくれるものが目の前にあるならダメもとでも挑戦してもいいんじゃないかなと思い応募しました。
ーー絵や漫画作品を継続的に投稿できる秘訣がありましたら教えてください。
かよ:深く感動する漫画をつくりたいと思うなか、今の自分には感動を与える漫画を描く技術がありません。しかし漫画を描く回数を重ねるなかで技術を磨いていくことができるのではないかと考えています。完成度の高い漫画を描けるようになりたいという思いが、絵や漫画を継続的に描くことができている背景にあるかもしれません。
また漫画を描くなかで私は自分のことを応援してくれる人にも、漫画を描くことに反対する人にも出会いました。漫画を描くことに反対する人の存在によって自分の夢を諦めたこともありました。ただ漫画を描くことがつらいと思ったときに夢を諦めてしまった過去を思い出すと負けたくないと思えて、描きたいものを描けるようになりたいと思い出すことができるのです。反発と憧れが自分にとって漫画を描き続けられる背景にあると思います。
ーー今後の目標を教えてください。
かよ:いろんなタイプの人を漫画で描いていきたいです。今は高校生の青春に興味があるのですが、危なっかしい行動をする子や不器用な恋をする子、自分の夢に没頭する子など、それぞれの人生で得られる感動や面白さがあると思い、漫画を通していろんな人の魅力を描いていきたいです。
また生きていくなかで苦しさを感じることもあるかと思います。そんな方々に漫画を通して寄り添えるようなキャラクターも描きたいです。