『東京卍リベンジャーズ』三ツ谷隆は“ギャップ王子”? 不良×手芸部の魅力を考察

 三ツ谷に呼び出された武道は、彼の通う中学校の前にいた。そこに現れるペーやん。ペーやんが三ツ谷と同中であることに驚いている武道を、彼は手芸部の部室へと連れて行く。不思議に思う武道を、部室の中から三ツ谷が出迎えた。さらに困惑する武道を余所に、不良とは縁遠い雰囲気の女子から質問されアドバイスする三ツ谷。彼はバリバリの不良でありながら、一般生徒にも慕われる手芸部の部長でもあったのだ。

 一昔前の漫画ファンであれば、『湘南爆走族』の「手芸のえっちゃん」を彷彿とさせるこの設定。やはり喧嘩が強く漢を感じる不良に、「手芸」のギャップの強さは色褪せない。しかも三ツ谷は、元々の性格も雑な不良らしさとはかけ離れていた。つまり作中で三ツ谷が漢らしくビッと気合の入った姿を見せれば、不良であるにも関わらずそれすらもギャップになってしまうのだ。彼が困惑する武道を叱咤したとき、力の差が歴然な大寿に激怒しながら立ち向かったとき、思わず彼の熱意溢れる眼差しにドキッとしてしまった読者も多いだろう。三ツ谷は外見や立場と性格のギャップから、さらに多くのギャップを自動量産していると言える。

 回を追うごとにメキメキと人気を伸ばす三ツ谷だが、その人物像を分析すれば、彼は人気要因の宝庫であった。一歩引いた頼り甲斐があり、不良としてのギャップを見せながら、ときには漢らしいアツさを見せる三ツ谷。彼が今後どのような活躍を見せてくれるのか、目が離せない。

■青木圭介
エンタメ系フリーライター兼編集者。漫画・アニメジャンルのコラムや書評を中心に執筆しており、主にwebメディアで活動している。

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