『美味しんぼ』山岡士郎と栗田ゆう子が大喧嘩!? 2人が乗り越えた“試練”を振り返る

山岡が朝食にクレームをつける

 同居した翌日の朝、栗田が作った朝食の豆腐とわかめの味噌汁を見た山岡は「俺は、具は一種類が好きだ」「豆腐の大きさが小さすぎる」とムっとする。

 さらに「きゅうりの切り方が変」、「納豆に卵の黄身を入れるのはおかしい」「サンマの頭は落として焼くもの」と指示する。その日は謝罪した栗田だが、翌日も山岡から色々と注文をつけられると激怒。「結婚したら急に暴君になる人がいるって言うけど、あなたもそうなのね」「あなたがこんなに乱暴で残酷な人なんて」と泣き、自分の部屋に引きこもってしまった。

 突然、優しさを失った山岡。離婚してもおかしくない事案だったが、マンションの1階で料理屋を営むはるさんのとりなしで、なんとか仲を戻すことができた。(48巻)

 山岡の行動に「雄山と同じことをしている」「血は争えない」などと見る読者もいたようだ。

隠し子問題

 ある日山岡と栗田が食事を終え家に帰ると、ドアの前に子供が放置されていた。そこには手紙が添えてあり、「士郎さん。ご結婚おめでとうございます」「子供をかわいがってください 裕美」と書かれていたのだ。

 警察に相談するも民事不介入と言われ、「結婚をためらっていたのも裕美さんがいたからなのか」と憤り、話し合いを要求する栗田。離婚必至の事案だったが、山岡は頑なに否定し続け、疑っていた栗田も「山岡さんがあんなことするはずない」と信じるようになる。

 結局、子供を捨てた裕美が数日後に家を訪れ、前に住んでいた竹井明夫という人物が父親であることが判明。「士郎」は、竹井の俳号だった。疑いが晴れると山岡は「信頼関係が強くなった」と笑った。(48巻)

度重なる喧嘩で培った信頼関係

 山岡と栗田は究極のメニュー作りを通して信頼関係を築いてきた。喧嘩別れや離婚してもおかしくないエピソードも数多くあったが、そのたびにお互いが自分と相手を信じ、関係を強固なものにさせている。相手を信頼すると同時に、怒ったときには意見をぶつけ合う。そんな2人の関係は、理想の夫婦像といえるのかもしれない。

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