『SPY×FAMILY』擬似家族はどうやって絆を深めた? 感動のエピソードを振り返る

 マンガ大賞2021入賞作品『SPY×FAMILY』。週刊少年ジャンプ+で連載中の人気漫画です。父(スパイ)、母(殺し屋)、娘(超能力者)の日常生活が、時にスリリングに時にコミカルに描かれています。

 有能なスパイとして活躍中の黄昏(父)に、ある日新しいミッションが下ります。それはさる危険人物に近づいて彼の動向を探ること。その人物はとても警戒心が強く、自らの子供が通う名門校・イーデン校の懇親会にしか現れないとの情報が。そのため黄昏には、イーデン校へ通う生徒の親となりターゲットに近づくよう指令が下ります。

 イーデン校へ通う生徒に仕立て上げるため、黄昏が孤児院から引き取った子どもがアーニャ(娘)です。実は彼女は人の心が読める超能力者。「スパイ=おもしろそう」と感じた彼女は、黄昏の心を読み上手く彼の養子に収まります。

 こうして父と娘の生活がスタート。後にヨル・ブライア(母)も加わり、お互いがお互いに正体を隠した疑似家族が出来上がりました。

 今回はこの『SPY×FAMILY』の中から感動の3エピソードをお届けします。

1.MISSION2:爆撃の中のプロポーズ

 後に母となるヨルと黄昏の出会いが描かれた第2話。ヨルは黄昏と連れだって出席したパーティーで「過去にいやらしい仕事をしていた」と同僚にからかわれます。それを笑顔で「素敵です」と言い切る黄昏。

 「誰かのために何かのために過酷な仕事を耐え続けることは普通の覚悟では務まりません」と幼い弟を育てるため必死に働いてきたヨルを称えます。彼はヨルが殺し屋として働いている事実は知りませんが、その言葉はヨルの心に響きました。

 その後ヨルはロイドの敵対組織との戦闘の中に彼にプロポーズ。ロイドは手榴弾のピンを結婚指輪代わりにそのプロポーズを受け、爆撃の中世にも奇妙な夫婦が誕生しました。

2.MISSION1:かっこいいうそつき

 黄昏とアーニャの出会いが描かれた第1話。ミッションのため孤児院からアーニャを引き取った黄昏。彼が少し留守にした間に、アーニャはひょんなことから彼の敵対組織に誘拐されてしまいます。

 彼女を危険に巻き込んでしまったことを後悔した黄昏は、アーニャを手放すことを決めました。アーニャの涙に「子どもが泣かない世界 それを作りたくてオレはスパイになったんだ」と初心を思い出した黄昏は、アーニャを誘拐した男たちに戦いを挑みます。

 あっさりと勝ち星を獲得した黄昏が帰路に就くと、そこには手放したはずのアーニャが待っていました。

「アーニャおうちかえりたい ちちとアーニャのおうち」

 黄昏の心を読んでいたアーニャは、黄昏が自分を守ろうとしてくれていたこと、そして黄昏がスパイとなった理由を知り、黄昏と一緒にいるためずっと待っていたのです。逡巡しながらも黄昏はそんな彼女を受け入れ、二人はかりそめの親子として新たな一歩を踏み出しました。二人が家族として心を通わせ始めた感動の1シーンです。