文豪たちの赤裸々な借金名言集『文豪と借金』 太宰治から吉行淳之介まで、六十八景を収録

 文豪59人の借金にまつわる随筆、書簡、小説、詩などの作品を集めた借金名言集『文豪と借金 泣きつく・途方に暮れる・踏みたおす・開きなおる・貸す 六十八景』(方丈社)が4月20日(月)に発売される。

 本書は「泣きつく」「途方に暮れる」「踏みたおす」「開きなおる」「貸す」という5章に分けられ、文豪たちの赤裸々な姿が垣間見れる作品の数々が紹介されている。

収録作品一覧

■1章 泣きつく
太宰治「太宰治の手紙」/尾崎放哉「書簡」/石川啄木「啄木の借金メモ」(宮崎郁雨)/森茉莉「借金」/芥川龍之介「芥川龍之介書簡集」/尾崎一雄「暢気(のんき)眼鏡」/内田百間「書簡」/太宰治「悶悶日記」/国木田独歩「破産」(国木田治子)/北杜夫「或(あ)る生」/木山捷平「酔いざめ日記」/内田百間「無恒債者無恒心(五)」/田村隆一「青山さん」/大泉黒石「人間開業」

■2章 途方に暮れる
樋口一葉「日記」/石川啄木「悲しき玩具」/山之口貘「借金を背負って」/葛西善蔵「子をつれて」/幸田文・徳川夢声「問答有用」/木山捷平「北京の借金」/芥川龍之介「芥川龍之介書簡集」/赤塚不二夫「新漫画党の仲間たち/寺田ヒロオ」/山本周五郎「青べか日記」/林芙美子「放浪記」/橘外男「或る百万長者と文士の物語」/戸川残花「史談会速記録」/大宅壮一「現代借金論」/葛西善蔵「貧乏」/松林伯円「松林伯円(経歴談)」

■3章 踏みたおす
川端康成「借金の名人/川端康成の金銭感覚」(梶山季之)/坪田譲治「借金について」/勝海舟「清話の調べ(31・10・23)」/吉行淳之介「天ぷら屋の借金」/井原西鶴「門柱も皆かりの世」田中小実昌「西荻窪の借金」/斎藤緑雨「作家苦心談」/種田山頭火「其中(ごちゅう)日記」/小池重明「アマ名人となる」(団鬼六)/草野心平「借金の証文」/池田満寿夫「池田満寿夫 ぼくから借金した唯一の男」(田村隆一)/古今亭志ん生「震災前後」/薄田泣菫著「天文学者」/壺井栄「苦労のご破算」/正岡子規「正岡子規」(夏目漱石)/山口瞳「リカ王」

■4章 開きなおる
葉山嘉樹「集金人教育」/坂口安吾「詩境と借金」/室生犀星「借金の神秘」/河盛好蔵「借金」/辻潤「ふもれすく」/草森紳一「世にいう「生活」などとはとっくに無縁となっている」/桂文治「掛け取り」/色川武大「宿六/色川武大」(色川孝子)/尾上菊五郎「借金」/佐多稲子「借金の感じ」/竹内浩三「金がきたら」/山口瞳「借金もまた財産なり」/青山二郎「青山二郎の話」(宇野千代)/武者小路実篤「遺言状」/内田百間「無恒債者無恒心(四)」/久米正雄「小鳥籠」/豊島与志雄「程よい人」/十返舎一九「借金を質に置く文」

■5章 貸す
夏目漱石「書簡」/尾崎士郎「借金について」/渋澤敬三「借金を返した話」/夢野久作「近世快人伝」/吉行淳之介「また辛き哉(かな)、紳士!」

■書籍情報
『文豪と借金 泣きつく・途方に暮れる・踏みたおす・開きなおる・貸す 六十八景』
「文豪と借金」編集部 編
発売日:2020年4月20日
定価:本体1400円+税
発行:方丈社
公式サイト

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