「ネタを書いてなくても“芸人”として本を出せる」バイきんぐ・西村瑞樹、初のエッセイ集を語る
ほのぼのとした笑いを誘うコラムが大半の本書だが、いざ「お笑い」の話になると雰囲気はがらりと変化する。毎年行なっている「単独ライブ」のことや、「ヒロシ」「ハリウッド・ザコシショウ」そして「相方」という仲間のことになると、素直な思いを素直に吐露している。普段、「天然キャラ」というイメージで語られがちな西村だが、「お笑い」への想いは人一倍強いことがわかる、まさ真に「芸人の本」である。
「こんな俺でも、ネタを書いてなくても“芸人”として本を出せるんだということを、特にティーンに伝えたいですね。夢を与えたいです!」
本書には、何度も挫折を味わったことも書かれている。大阪の吉本興行に入るも、売れる気配がなく東京へ。ナベプロに所属するが、半年で辞めてしまう。そこから3年間無所属で活動し、ソニー・ミュージックアーティスツへ。そして『キングオブコント』優勝。東京に出てきて12年目のことだった。西村が言うように、この本は気軽に楽しめるだけではなく、ティーンに夢を与える一冊でもあるのかもしれない。
■書籍情報
『ジグソーパズル』
バイきんぐ・西村瑞樹 著
価格:1,000 円+税
出版社:ワニブックス
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