第23回司馬遼太郎賞、林新・堀川惠子著『狼の義 新 犬養木堂伝』に決定

 第23回司馬遼太郎賞の受賞作が、KADOKAWAから出版された、林新・堀川惠子著『狼の義 新 犬養木堂伝』(2019年3月23日発売)に決定した。

 本書は2017年に逝去した林新が厳格なノンフィクションでなく、敢えて小説的な形式で構想し、着手したものを、堀川惠子が意志を受け継いで書き上げた。

 司馬遼太郎賞は、作家・司馬遼太郎の活動を記念して、毎年1回、文芸、学芸、ジャーナリズムの広い分野のなかから、創造性にあふれ、さらなる活躍を予感させる作品を対象に選考し、決定される。今年の選考委員は、安部龍太郎・井上章一・後藤正治・辻原登・柳田邦男の5氏。

堀川惠子による受賞コメント

司馬遼太郎氏の名を冠した賞をいただき、とても光栄です。
今作は夫が命をかけた仕事であり、私がこれまでに手掛けてきた作品の中でも、最も必死に取り組んだものです。出版後も、夫の思いに本当に応えられたのかと、不安の念に駆られる時がありました。そのため、受賞によって及第点をいただけた思いで、嬉しい限りです。
現在の政治にも様々な問題があります。日本の「これまで」と「いま」、そして「これから」を考える上で、今回の受賞が多くの方々に『狼の義』を参照していただける契機となれば、これに優る喜びはありません。
この作品に光を当てていただいたことを、たいへん感謝しております。

■書誌情報
『狼の義 新 犬養木堂伝』
著者名:林新/堀川惠子
発行:株式会社KADOKAWA
発売:2019年3月23日 電子書籍も配信中
定価:1,900円(税抜き)
https://www.kadokawa.co.jp/product/321711000180/

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