Little Glee Monster、困難に直面しても止めなかった“歌うこと” 絆と呼吸で日常に寄り添うアルバム『BREATH』に迫る

リトグリの“原点”と向き合ったアルバム eillやFurui Rihoとの共作秘話も

――ここからは9月にリリースされたニューアルバム『BREATH』について、お話を伺っていきます。先ほどmiyouさんが“息”や“呼吸”というキーワードを挙げてくれましたが、こういう要素を前面に打ち出すという点でも、昨年11月のワンマンライブ『Little Glee Monster Live 2025 “Voice”』の経験がすごく大きかったんだなということが伝わります。

かれん:まさにその通りで。「声にフォーカスしたライブにしたいね」っていうことをメンバー同士で話し合って、その結果『Voice』と銘打ったライブを作っていったんですが、そこからアルバムへと至る上で、今度は“声”からもっと原点に戻って、歌う前の私たち……普段からアカペラとかハーモニーを大事にしているので、やっぱりブレスで始まる曲も多いですし、私たちだけじゃなくて、ファンの皆さんも息をしながら生きているので。その“息”っていうところから、生命だったり生きることにフォーカスを当てて。「一輪」が挿入歌として使用された日曜劇場『GIFT』(TBS系)も、仲間と生きることを題材にしたドラマだったので、そういう意味合いで、今回『BREATH』というタイトルになりました。

――これまではリトグリ6人で作詞にトライすることがありましたが、今作の「ピース」「CHERRY COKE」ではメンバーが個別に作詞や作曲に携わっています。オープニングを飾る「ピース」では作詞・作曲において、かれんさんとmiyouさんがFurui Rihoさんとコラボを果たしていますが、どのような経緯で共作することになったんですか?

かれん:昨年末の『COUNTDOWN JAPAN 25/26』でRihoちゃんとお会いする機会があったんです。そのとき、私が声をかけたのをきっかけに仲良くなったんですけど、ちょうどアルバム制作に入るタイミングに「メンバーと関係値のあるアーティストの方に楽曲提供をお願いできたらいいね」という話になり、だったらお声がけしてみようと。Rihoちゃんも「一緒に曲を作りたいね」と言ってくれてはいたんですが、私的にはもっと先の話だと思っていたので、こんなに早く実現して驚いています。で、そこからmiyouとRihoちゃんと一緒に、(「ピース」の作曲・編曲に携わった)UTAさんのスタジオに入って、UTAさんがトラックメイキングしてくれている間に、「せっかく作詞するんだったら、メンバーがそれぞれ自分が思っていることを歌えたほうがいいよね」ということでRihoちゃんが私とmiyouに普段どんなことを思っているかとか、リトグリに対しての思いだったり最近の悩みだったりをインタビューしてくれて。そこから3人が考えたトップラインの中から、いいとこ取りにして繋いでいくことでワンコーラス分が完成したんです。その後、私とmiyouがほかのメンバーにそれぞれ、三者面談みたいな形でみんなの思いを聞いて、それをRihoちゃんに送って、Rihoちゃんが最終形態に仕上げてくれました。

miyou

miyou:私は自分自身で楽曲をゼロから作ることがもともと大好きだったので、UTAさんがすぐそばでトラックメイキングしている様子を目の当たりにして、そのスピード感に「嘘でしょ!?」と感動して、すごく勉強になりました。何より自分から出てきたメロディとか言葉が形になって、ファンの皆さんから「この曲好きだよ」と言ってもらえることがこんなに幸せなんだなと感じられた1曲になりました。リトグリってちゃんと弱さも見せて、それがファンのみんなにもリアルな思いとして伝染していって、共感してもらえるところが良さなのかなと思うんですけど、この曲はそこがしっかり表現できているというか。それこそ、〈ぼくが世界のピースなら/幸せになっていいだろう〉みたいなフレーズなんて、自分よりも大切な人がいるから自分を犠牲にしてまで頑張っている人に対して、“ピース(平和)でいるためにはまず自分がピースじゃないといけない”というメッセージが感じられて、歌っていて私自身もすごく救われました。

――ミカさんはこの曲、いかがですか?

ミカ:かれんちゃんとmiyouに面談してもらって(笑)、「自分はこういうことを感じているんだ」って見つめ直す機会にもなりましたし、実際に完成した歌詞を読んだときも「おお、この通りだ!」って共感できて。特に、私が歌っている〈夢物語 理想像ばかり/良い人にはなれないよ〉っていうフレーズは……私自身も理想が高めで「こういう自分でいたい」みたいな完璧主義な部分もあって、人に厳しくしちゃったりちょっと強いことを言っちゃったりすると、それがストレスになって後悔することもあるんです。でも、この歌詞を通して、優しくすること=いい人ってわけじゃない、「言ったって大丈夫よ、自分」と思えるようになって、自分をハグしてあげられるようになりました。

ミカ

――「CHERRY COKE」は、結海さんとeillさんが作詞で共作しています。

結海:スタッフさんから「eillさんと一緒に作詞してみない?」と提案があって、挑戦してみたいなと思ったのがきっかけでした。ちょうど私のお休みの期間と制作が被っていたので、eillさんと直接お会いして歌詞についてお話しすることはできなかったんですけど、自分ひとりでスマホとにらめっこしながら考えていきました。それをスタッフさん経由でeillさんに送って、そのまま使っていただいた部分もあれば、私が書いたものをブラッシュアップしていただいた部分もあったりして。その後、eillさんが実際にレコーディングに来てくださって、6人それぞれの歌をディレクションしていただきました。

『CHERRY COKE』 - Little Glee Monster

――これまでも6人で作詞してきた中では結海さんのワードチョイスがかなり光っていたので、今回のチャレンジは個人的にも非常に興味深かったです。

かれん:先日、eillちゃんがラジオのゲストに来てくれて、楽曲制作の話をしてくれたんですけど、「CHERRY COKE」のデモはもともと英詞が多めだったそうなんですが、結海が書いた歌詞を見て「結海ちゃんの書く日本語が美しいと思ったから、日本語を多めにしようと思った」と言っていて。

結海:大好きな人にそう言ってもらえるのは、本当に嬉しいです。

かれん:しかも、eillちゃんは女性アーティストに楽曲提供をすることが少なくて、ボーカルディレクションもほぼ初めてだったそうで。

結海:仮歌をeillさんが歌ってくださっていたので、それを元に、普段ならあまりしないようなエッジーな歌い方をしてみたりして。すごく勉強になりました。

結海

――MAYUさんは「CHERRY COKE」に対して、どんな印象を持ちましたか?

MAYU:久しぶりにラブソングらしいラブソングで、しかもタイトルが可愛いじゃないですか。サビの歌詞もすごくシンプルで覚えやすいから、皆さんにも口ずさんでもらいやすいキャッチーさもあるし。自分たちも歌いながらもキュンキュンさせてもらえる1曲なので、ライブでも場の空気感を一瞬にして変えてくれる曲になりそうです。あと、この曲はかれんが振り付けを担当してくれているんです。

かれん:今回はめっちゃ悩んだんですよ。すごく好きな曲だったのに、嫌いになるんじゃないかっていうくらいリピートして。自分の理想が高すぎて、こうしたいというイメージがあるのに、それに合った振りがなかなか出てこなくて、もどかしくて逃げ出したくなる瞬間もありました。

MAYU:でも、すごくいい振り付けになったよね。

かれん:自分で振り付けをするたびに、生みの苦しみを身をもって実感しますし、クリエイティブに携わるすべての人への尊敬の念がどんどん強くなっていきます。

アサヒ

――この曲はMVも制作されましたが、最近の作風とは異なる、非常に可愛らしいテイストに仕上がりましたね。

アサヒ:そうですね。今回は2人の俳優さんが演じる物語がMVの主軸になっていて、私たちは2人の賑やかしみたいな関わり方をするんですけど(笑)、それもすごく新鮮でしたし、何よりちゃんと6人揃って撮れたことが嬉しくて。

結海:このMV撮影が私の復帰戦だったので、撮影が終わったあとは達成感がハンパなくて。体育祭が終わったあとぐらいの筋肉痛になりました(笑)。

MAYU:マジか(笑)。

結海:でも、めっちゃ楽しくて。メンバーとのダンスレッスンに参加できていなかったので、自主練して本番に臨みました。

MAYU:でも、完璧やったもんな。暑かったけど、本当に楽しかった。

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