かりゆし58「このアルバムを残せたことがよかった」 デビュー20周年、夢から志へと向かう最新作『結縁音』を語る


自分の欲より、家族とか仲間
ーータイトル曲「結縁音」もまさにアルバムを象徴する楽曲ですね。
前川:はい。この曲は沖縄セルラーという通信会社の35周年のテーマソングなんです。“携帯電話が持ち主に話しかける”という歌なんですけど、“君の思いは僕が預かってるけど、いつか、その手が大事な人とつながりますように”という願いを込めていて。最後のコーラスは、メンバーの子ども、スタッフさん、エンジニアさんのお子さんたちが参加してくれたんですよ。
宮平:みんなノリノリで歌ってくれました。
ーーアルバムの最後は、新屋さんの作詞・作曲による「はなのな」。素朴で温かいメロディ、〈誰かのために生きる〉という歌詞が響き合うミディアムバラードです。
新屋:もともとは、あるアニメ作品のタイアップを想定して書いた曲なんですよ。
前川:「はなのな」はアルバムのなかで唯一、メンバーだけで編曲までやった曲で。いちばん丸腰というか、自分たちがそのまま出ているし、行裕が歌う曲でアルバムの最後を締められたのもすごくいいなと。9曲目の「youth」は自分たちの子どもの世代に向けていて、10曲目の「セミファイナル」は息子(前川幸之真)が夏休みの自由研究で初めて作曲した曲で。「はなのな」は、行裕が自分の子供に歌ってるように聴こえたんですよね。〈誰かのために生きる〉という言葉もそうですけど、自分たちが受け取った宝物が未来につながる感じがして、すごくきれいなグラデーションだなと。そのことを行裕に話したら、「そんな歌詞だったっけ?」って(笑)。
新屋:「はなのな」の歌詞を書いてるときは、「これ、真悟のお母さんのことかな」みたいに思ってたんですよ。真悟のお母さんは看護師だったし、そもそも親って、自分の幸せを犠牲にしてでも子どものために生きるところがあると思うので。

ーー今だから表現できる楽曲だと思います。本当に豊かな広がりのあるアルバムになりましたね。
前川:そうですね。売れるかどうかとか、出来栄えがどうというより、このアルバムを残せたことがよかったなと。胸を張ってそう思える作品を作れたことがうれしいです。アルバムの作業が終わってから、「夢と志の違いって何だろうね」みたいな話になったことがあって。夢は自己実現が土台にあるけど、志はもっと大きなもの、悠久の時間のなかに自分の身を捧げることかもしれないな、と。自分たちの活動を振り返ってみると、今までの20年は自己実現がベースになっていたと思うんですよ。「これからはもっと普遍的な歌を書きます」ということではないんだけど、もうちょっと視野を広げてもいいのかなと思い始めてます。
宮平:確かに変化はありますね。20代の頃は承認欲求みたいなものが強かったけど、だんだんと「バンド全体がいい感じになったらいいな」とか「スタッフの人たちが喜ぶようなことをやりたい」と思うようになって。自分の欲より、家族とか仲間が楽しそうにしているほうがうれしいんですよね。

ーーそして2027年4月には初の日本武道館公演も決定。次の大きな目標ですね。
前川:アルバムが完成したちょっと後くらいかな? 「武道館を予約する抽選に応募しようと思うんだけど、どうですか?」というタイミングがあって。応募締め切りの4日前くらいだったんですけど、4人のうち2人は「ちょっと怖いし、やらなくてもよくない?」という感じだったんですよ。
ーー目に浮かぶようです。かりゆし58らしいですね。
前川:そうなんですよ。この取材の前に「武道館、決まりました」ってくす玉を用意してもらったんですけど、そのときも「わー!」ってならず、「ああ、そうなんだ」くらいのテンションで(笑)。「5820」の洋貴の歌詞じゃないけど、これからもこんな感じで続いていくんだろうなと。満杯の武道館を見たいわけじゃないんですよ。最初にも言いましたけど、この20年、僕らが音楽を辞めずにこられたのはいろんな人たちとの出会いがあったからで。武道館も、これまで出会ってきた人たち、好きな人たちが集まってくれたらいいなと思うし、「おまえらを応援してきてよかった」と思ってもらえる空間にしたいですね。
新屋:その前にツアーがあるので、見に来てくれた人たちに何を残せるか? が大事なのかなと思ってます。
前川:そうね。メンバー全員が揃った状態で20周年を迎えられたこと自体、もうご褒美をもらってると思っていて。怖さは全然ないし、こんなに幸せなんだから、それをちゃんと伝えることにひたむきになれればいいかなと。
宮平:僕も真悟と同じですね。『結縁音』というアルバムもそうだし、ツアー、武道館もそうですけど、楽しみなことがいくつもあって。一つひとつ楽しみながら進んでいきたいですね。

■リリース情報
『結縁音』
10月14日(水)リリース
初回限定盤(CD+Blu-ray)
価格:8,250円(税込)
品番:434-LDKXD
初回限定盤(CD+DVD)
価格:7,700円(税込)
品番:435-LDKDV
通常盤(CD)
価格:3,300円(税込)
品番:436-LDKCD
■ツアー情報
『かりゆし58 ホールツアー2026』
11月12日(木)北海道・共済ホール
11月18日(水)新潟・新潟市音楽文化会館
11月20日(金)石川・金沢市文化ホール
11月23日(月)宮城・日立システムズホール仙台 シアターホール
11月25日(水)広島・新日本造機ホール
11月26日(木)岡山・倉敷市芸文館
11月27日(金)香川・朝日段ボールホール国分寺
11月29日(日)福岡・SAWARAPIA 福岡県立ももち文化センター
12月4日(金)愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
12月6日(日)大阪・東京建物Brillia HALL 箕面
12月9日(水)静岡・沼津市民文化センター 小ホール
12月11日(金)高知・新来島高知重工ホール グリーンホール
12月12日(土)滋賀・ルッチプラザベルホール310
12月20日(日)沖縄・沖縄コンベンションセンター劇場棟
12月29日(火)東京・LINE CUBE SHIBUYA
■公演情報
かりゆし58 日本武道館公演
日程:2027年4月30日
会場:日本武道館
武道館特設サイト:https://stg-kariyushi58.plusmember.jp/feature/budokan2026
■関連リンク
【かりゆし58 20周年特設サイト】
https://kariyushi58.com/feature/20th
【かりゆし58 公式HP】
https://kariyushi58.com/
【かりゆし58 公式X(旧Twitter)】
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【かりゆし58 公式Instagram】
https://www.instagram.com/kariyushi58_official/





















