SKRYU、“超スーパースター”性のひとつの最高到達点 般若、ラランド・サーヤ、MONKEY MAJIKら大集結の単独ライブ

 8月29日、SKRYUがぴあアリーナMMにて、ワンマンライブ『SKRYU Super Live 2026「The Light」』の初日公演『PINK -Moonlight Paradise- with Secret Guests』を開催した。

 数々のMCバトルで優勝経験を持つSKRYUは、テクニカルなライミングとユーモアを両立させるスタイルで支持を広げ、2026年2月には“超スーパースター”になるためにEP『絶』でメジャーデビューを果たした。本公演は自身最大規模のワンマン2DAYS公演の初日で、SKRYUと縁のある豪華ゲストが多数出演した。

 両親をステージに招いたり、ワイヤーに吊られて宙を舞ったりと、これまで奇想天外かつ遊び心のあるステージ演出で話題を呼んできたSKRYUだが、今回はピンクのオープンカーで会場へ向かう映像からライブをスタートした。その道中、車は故障。「ぴあアリーナの前には車故障、アンラッキーオンパレードじゃねえか」と本人がぼやいたところで映像が途切れたかと思うと、映像に映るのと同じピンクの車に乗ったSKRYUが実際にステージに姿を現した。

Photo by JUNYA Thirdeye S-STEADY
Photo by JUNYA Thirdeye S-STEADY

 のっけから、横浜が舞台の某刑事ドラマを彷彿とさせるハードボイルドさとコミカルさが同居する映像で観客を掴んだあと、1曲目に披露されたのは「ピンクのワゴン -悶絶-」。エレクトロスウィングの軽やかなビートと天井で回るミラーボールが、会場をこの日のテーマカラーに染め上げた。

Photo by Fumi
Photo by JUNYA Thirdeye S-STEADY

 続く「Stardom」では、“超スーパースター”のステージにふさわしい派手な火柱が上がり、観客から大きな歓声が飛ぶ。序盤からアリーナの大きなステージに物怖じせず、堂々とパフォーマンスを行うSKRYUだったが、ここから客演陣を招いたセクションが幕を開ける。テークエムとIKEを迎えた「TOKYO ZOO」、LIL'Jの前口上から始まった「VIP」、徳利とvalkneeが加わった「居酒屋(Remix)」の3曲で観客の心を鷲掴みにすると、般若を招いて「わっしょい」を披露。ふたりが2024年の『BATTLE SUMMIT Ⅱ』で対戦したことをきっかけに生まれたこの曲は、祭囃子の笛の音を思わせるメロディとダンサブルなビートが印象的な楽曲だ。この祝祭感ある曲の演出はステージの外にまで及び、ふたりは神輿に乗ってアリーナを一周。「わっしょい!」の掛け声には、観客も大声で応えた。曲を終えたあとは、お約束と言わんばかりに般若のフリにSKRYUが応える下ネタのやりとりもあり、会場は大きな笑いに包まれた。

般若(Photo by Fumi)
Photo by Fumi
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 そのまま、この日最初のMCへ。「社会で生きにくかったり、人間関係で病んじまったり、自分のことが嫌いになってしまう、そんな瞬間があるみんなのおぼつかない足取りを、俺はこじゃれたステップに変えることができると思ってます」と続けた。その言葉を受けて、「Midnight Marauders」でライブを再開すると、そこから「S+ -絶世-」「Flyday」「Magic Potion」とダンサブルなナンバーが立て続けに投下され、観客は心地好いグルーヴに身を委ねた。

 会場の興奮を一旦落ち着けるかのようにステージから客席を見渡したあと、SKRYUはその光景を「夢みたいな景色だな」と語り、自身の下積み時代を回想した。中国、四国を3日連続でまわり、同じパンツを履き、宿もないままライブをした日々、セカンドストリートで調達した衣装……そんな苦労話が次々と飛び出したあと、SKRYUは「聞こえるぞ、あの日の胸騒ぎが」と口にする。その言葉をフリに「MUNASAWAGI」をSUBとともに披露し、ライブ前半を終えた。

Photo by Fumi

 SKRYU本人がステージ裏で衣装を着替える様子やマッチョな裏方がワークアウトするシュールなインタールード映像を挟んだ後半は、夏を感じさせるブロックからスタート。「Summer Breeze」の途中では下ネタ混じりの短歌を読み上げて会場を爆笑させ、ダンサブルなハウス調の「ウォーター・メロン」ではサビの歌詞〈サマータイム〉を観客とのコールアンドレスポンスで盛り上げた。

 続くMCは、感動的な話に“見せかけた”仕掛けだった。今回の公演を決めたあと、20年ぶりに島根の同級生から連絡がきたという。「きっかけがないと連絡しないぞ、そういう人って」と前置きし、「その子から今日のためにもらったメッセージがむちゃくちゃよくて」と溜めたうえで、一行目を読ませてほしいと客席に許可を求める。しかし、会場が静まったところで読み上げられたのは、宛名と挨拶だけ(「How Many Boogie」の1節〈おはようございアース〉)。そうして笑いを誘うと、その勢いのまま「エビバディぶち上がれ!」と叫び、Fuma no KTRとの「How Many Boogie」で、再び会場を熱狂モードへと変貌させるのだった。

Photo by Fumi

 そして、ここで“ハイブランド”なゲストとして、サーヤ(ラランド)がステージに登場。大きな歓声が上がるなか「ハイブランド(Remix)」を披露し終えると、長めの掛け合いに入った。SKRYUがサーヤを「僕にとってのスターのロールモデル」と紹介すれば、サーヤは「ファンは鏡って言いますけど、SKRYUのライブ出ると本当にSKRYUのいい人柄がファンの人にもまんま映されてる感じがして、最高の人格なんだなって思います」と返す。続くSKRYUの「この曲、ちゃんと目で追わないととらえられないし、耳かっぽじって聴かないと聴こえないかもしれない。なぜなら、速すぎて見えないから!」というフリから、『ザ・ライト』のリード曲であり、疾走感溢れる「ハヤスギテミエナイ」へ。この曲を象徴するサビの〈速すぎて見えない〉は、この日いちばんの大合唱になった。

ラランド・サーヤ(Photo by JUNYA Thirdeye S-STEADY)
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 そこからSKRYUは自身のスパンコールの衣装に触れ、「死ぬまで光り輝き続けていたい」と語り、「スパンコールじいちゃん -輝絶-」を披露すると「ゼクシィ・ガール」と「酔っちゃってさーせん」でメロウな時間を演出。その流れのなかでSKRYUにとって青春の存在であるMONKEY MAJIKを迎えた「イッツ・ア・ニューデイ」が披露された。

MONKEY MAJIK(Photo by Fumi)
Photo by Fumi
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 「Screw Driver」「Mountain View」を経た終盤、この日いちばん長いMCが訪れる。上階に空席が見えるのではないかという不安で眠れない夜を過ごしたこと、蓋を開けてみれば客席の光が星に見えたこと、雨に降られ続けてきた過去の公演を支えたのもまた観客だったこと。そう語ったうえでSKRYUは、5万人、10万人規模のステージを必ず見せると宣言し、その時には今日の景色を思い出すと続けた。

 「不本意だけど、今日はこの称号をみんなにあげたいと思う。今日はおまえらこそが紛うことなき“超スーパースター”だった!」と自身が掲げてきた“超スーパースター”の称号を観客に手渡すという宣言とともに観客への感謝を口にしたあと、SKRYUは本公演を締めくくるべく「超 Super Star」を披露。衣装を脱ぎ捨てて上裸になり、ステージで熱唱するだけでなく客席にも降りてファンと交流するなかで、最後にSKRYUは「ぴあアリーナ、また会おうぜ!」と叫んで会場をあとにした。

Photo by Fumi

 翌日のDAY2は「裸一貫」をテーマにした、ゲストを呼ばない完全ソロの公演。この日の最後に上裸になったのは、その予告でもあったのだろう。2DAYS公演ならではのフリの効いた演出も含め、笑いあり、感動ありのパフォーマンスでこの日も多くのファンを魅了したSKRYU。そんな彼の“超スーパースター”性は、すでにこの規模の会場に見合うところまで到達している。

 『PINK -Moonlight Paradise- with Secret Guests』は、そのことを実感させるステージであり、彼のキャリアにおける重要な一歩となったはずだ。ただ、本人はここで止まるつもりはない。近い将来、宣言どおり5万人、10万人の観客の前に立ち、会場を熱狂させる姿を見せてくれるはずだ。その目撃者になれる日が楽しみでならない。2027年2月より開催されるホールツアー『SKRYU Hall Tour 2027「アホール・ニューワールド」』も、その道程のひとつなのだろう。

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