木村拓哉&二宮和也が“スター”である理由 ミセス大森、リーダーズ、アイナ、Creepy Nuts……新世代との交流から見える姿勢
二宮和也、最初の記憶から最新作まで続く“憧れの交換”
また、二宮とMrs. GREEN APPLEの大森元貴の交流にも、世代を超えて敬意が行き交う面白さがある。2022年、大森は二宮や山田涼介らのYouTubeチャンネル(現『よにのちゃんねる』)に出演(※1)。二宮の希望で実現したという。
二宮は以前からMrs. GREEN APPLEのファンで、カバーアルバム『○○と二宮と』では「Attitude」を歌唱。さらに、大森が二宮主演の映画『ラーゲリより愛を込めて』の主題歌「Soranji」を書き下ろしたという縁もあった。
二宮は大森に「(音楽リスナーとしては)どの世代?」と問うと、最初に認識したのは嵐で、幼い頃に聴いていた曲は「Love so sweet」だったと話した。かつて嵐の歌を聴いていた大森の楽曲を、今度は二宮が聴き、歌う。そして、大森が手がけた「Soranji」が、二宮の主演作品を彩る。
二宮は「Soranji」について、「映画(のストーリー)を知ってる人間からすると、救われるなって」と、率直な感想を添えた。映画が伝えるものは、ともすれば尖って見えたり、説教臭くなったりするかもしれないが、「Soranji」が流れることによって、とても柔らかくなっていた。二宮はそんなふうに、自分が受け取ったものを説明し、「めちゃくちゃ良かった」と大森に伝えた。どこがよかったのか。曲が映画に何をもたらしたのか。主演俳優として感じたことを、自分の言葉で返すこと。その具体的な感想を聞いて、作品の世界観を探りながら楽曲を書き下ろした大森も、胸をなで下ろしたのではないだろうか。
その後、ふたりが北川景子とともに音楽特番『NHK夏の音楽祭 うたであえたら 2026』(NHK総合)で司会を務めた際には、大森が二宮を「芸能界のお兄ちゃん」と表現。すると、二宮は取材陣へ「ぜひ書いてくださいね、太字で」と返して、その場を盛り上げた(※2)。親しみのこもった言葉を笑いに変えながら、しっかり印象に残す。この軽やかな返しにも、二宮らしさがあった。
画面の向こうでも隣でも――変わらない優しさと広がる縁
そんな二宮の姿は、この夏、アイナ・ジ・エンドとのCM共演にもあった。「Google Pixel 11」×「ahamo」のウェブCMで初共演したアイナは、「二宮さんの印象、変わらなかったです。優しそうだなと思っていたら、本当に心優しい先輩でした。人を緊張させない雰囲気があり、すごくリラックスして臨ませていただきました」と、メイキング&インタビューで語っている(※3)。
アイナは、小中学校の運動会で嵐の「Happiness」を踊ったことを二宮に伝えると、「意外と喜んでくれた」と話していた。それに二宮が「喜ぶよ、そりゃ!」「“意外と”じゃないんだから」と返していたのも印象的だった。うれしさをそのまま伝え、ツッコミで笑いを誘う。テレビのなかで観ていた“ニノ”への印象のまま、接することができる。その雰囲気の柔らかさは、アイナが二宮の首振りダンスについて「結構大ぶりだなと思いました」と笑ったシーンにも表れていた。もちろん、そうしたアイナの発言も「言ってよ! 直したのに!」と、「すかさず楽しいリアクションを取ってくれるだろう」という二宮への信頼があってこそだ。
大森の記憶には「Love so sweet」があり、アイナの記憶には「Happiness」がある。そのふたりが今、二宮と同じ現場に立っている。それはお互いのファンにも、うれしいつながりだ。木村と二宮に共通しているのは、相手の表現を絶賛するだけでなく、その縁を広げていくこと。
木村がラジオに招いた人を、木村のファンが知る。二宮が好きだと語り、歌った曲を、二宮のファンが聴く。憧れの人がうれしそうに語る姿は、まだ知らなかった音楽や表現に触れるきっかけにもなる。新しい才能を楽しみ、自分たちを支持してきた人たちともつないでいく。そうして次の出会いを生みながら、自分自身の表現も広げていく。その姿勢にも、木村拓哉と二宮和也が、世代を超えて愛される国民的スターであり続ける理由があるのだろう。
※1:https://www.youtube.com/watch?v=lGndilDBDXs
※2:https://www.thefirsttimes.jp/news/0000862781/
※3:https://www.youtube.com/watch?v=3eSYQwg2AGk