GANG PARADE THE LAST ROAD Vol.5:キラ・メイ「誇れる人生にしないといけない」 “誰かのため”になること、これからの支え
ハロー!プロジェクトとアイドルへの道「急に脳味噌が切り替わった」
――アイドルという道を意識し始めたのは、いつ頃でした?
メイ:昔からテレビっ子でもあったので、アイドルという職業があるのは知ってたんですけど、“別の世界のこと”という感覚だったんです。地元でアイドルがライブとかをすることもなかったですし。でも、どんどん同世代で活躍するアイドルが出てきて、「あれ? もしかしたら全然別世界ということでもないのかも?」って気づくようになって。
――ファンだったアイドルグループはいたんですか?
メイ:ハロー!プロジェクトが好きで。でも、ライブとかには全然行けてなくて。一回、つばきファクトリーさんのリリースイベントに行ったことはあったんですけど。
――ハロプロは、中学生くらいの女の子もいますから、「自分もなれるかも?」というリアリティを感じられたんでしょうね。
メイ:そうだったんだと思います。「この子、同い年なんだ?」「年下なのにアイドルやってる!」とか思った気がします。それで、「やるなら今しかない!」ってなったんです。タイミングを逃すと挑戦することすらできなくなると思って、焦る気持ちもありました。高校に入ってから急に脳味噌が切り替わった感じでしたね。
――オーディションのために岐阜から東京に行ったんですか?
メイ:はい。受かるとは思ってなかったですけど、チャレンジはしたくて、「やったけどダメだった」と納得して諦めようという気持ちでした。自分の気持ちを整理するために応募したんですけど、面接を受けられることになったから、「ヤバい、通っちゃった!」ってなって。前日くらいにお父さんに「とりあえずこれにサインしてくれる?」と同意書を見せました(笑)。「これは何?」っていう感じでしたけど、「とりあえず東京に行ってくるから」と。それで新幹線のチケットを買って、東京でオーディションを受けました。
――親御さんに反対はされなかったんですね。
メイ:迷惑がかかったり、物理的に無理なこと以外はあまり反対しない親なので。心配はしていたと思うんですけど。
――面接はどうでした?
メイ:渡辺(淳之介)さんのことはオーディションを受ける前に調べて、ちゃんと顔を覚えてから行ったんです、「これが渡辺さんだ」って。でも、オーディション会場に行ったら、渡辺さんみたいな人がいっぱいいたんです。
――(笑)。
メイ:案内をしてくれるスタッフさんも渡辺さんみたいな眼鏡をかけて、髭を生やしていて、似たような髪型で。「あれ? 渡辺さんはほかの子の面接をしているから、この人が渡辺さんのはずないよな……」と思って部屋のなかに入ったら、本当の渡辺さんと、渡辺さんみたいな人がさらにもうひとりいて。「みんなそっくりだなあ」と思いました。「きっとこの人が渡辺さんだ」と思った人がちゃんと渡辺さんでした。
――どんなことを面接で話しました?
メイ:志望動機と、好きな歌をワンフレーズ歌って、質疑応答。7、8人くらいの合同でした。
――歌った曲は?
メイ:スピッツさんの「楓」です。ハロプロの曲を歌おうかなと思ったんですけど、冷静に考えたらほかの事務所の曲を歌うのはよくないかもしれないな、と。
――大丈夫だと思います(笑)。
メイ:ですよね(笑)。でも、WACKのグループの曲を歌って歌詞を間違えるのもよくないと思って、よく聴いてた「楓」を歌いました。
――受かったのを知って、どんなことを思いました?
メイ:びっくりしました。受かるつもりで受けていなかったので、「これは本気でやんなきゃいけない」と思いましたね。上京もいろいろドタバタで、バイト先も「東京に引っ越すので、今月でやめます」と。
自分にできないことをアイナスターができるから、「私もできるようにならなきゃ」って
――WAggになってから最初のライブは、女川でしたよね(2020年2月8日に開催された『WACK TOUR 2020 "WACK FUCKiN’PARTY"』女川町生涯学習センター ホール公演)。
メイ:そうです。新メンバー加入は事前告知なしでした。「ここで新メンバーです!」とメンバーが言って、お客さんは「誰? 何のオーディションで入ったの?」って(笑)。その状況のなかで、ステージで初めて1曲だけ歌いました。
――同じタイミングでオーディションに合格したアイナスターさんとは当時、どんなことを話していました?
メイ:お互い、いろいろ焦ってたと思います。サインを作んなきゃいけなくて、ほかのメンバーが特典会をしているあいだにふたりで紙の隅っこにサインを書いてみて、「これ、どう思う?」「そもそもサインって何?」とか相談してたのを覚えてます。
――キラ・メイという名前をもらった時は、どのように思いました?
メイ:「名前の案を考えてみて」と言われた時に、面白いかなと思って「スルメイカ」って提案したんですけど、マネージャーさんに「それだと“スルメちゃん”って呼ばれちゃいますよ」と。私はそれでもよかったんですけど、「キラ・メイ」という名前をいただいたので、「スルメイカは却下されたんだなあ」と(笑)。
――(笑)。
メイ:「キラ・メイ」は、渡辺さんが決めてくださって。何個か候補があったメンバーもいますけど、私は「キラ・メイ」ひとつで。この名前を頂戴しました。
――正規メンバーへの昇格は早かったですよね。たしかWAggメンバーになってから1カ月ちょっとくらいだったかと。
メイ:そうですね、1カ月ちょっと……2カ月弱くらいだったと思います。初お披露目の翌月がオーディション合宿だったので、それに参加したんです。合宿は参加しても参加しなくてもどっちでもいいということだったので、結構迷ったんですけど。私はマラソンが苦手なので走れるかどうかもわからなかったし、歌もダンスも下手だったので。でも、ナスは即決で「絶対に行く」と言っていて、「これ、行かなかったらヤバいかも」「同じスタートのナスが行くのに私が行かなかったら、とんでもない差が生まれてしまう」って思ったんです。いっぱい悩んだ末に「絶対に行こう」と思いました。
――ナスさんは、いい刺激をくれる同期だったんですね。
メイ:本当にそうですね。お互いにできること、できないことがあって、自分にできないことをナスができるから、「私もできるようにならなきゃ」って思えました。
――合宿の時、どこのグループに入りたいと言っていました?
メイ:正直なところ、選んでもらえるならどこのグループでもいいと思っていたんです。だけど、「どこでもいいです」と言うと後ろ向きに見える気がして、あの時は「CARRY LOOSEさんに入りたい」と言っていた気がします。グループの雰囲気も曲も好きでした。
――当時のGANG PARADEの印象は?
メイ:女川の時のギャンパレは『FiX YOUR TEETH』の衣装で、真っ黒なスーツだったんですよ。メンバーは衣装に合わせてキリっとしたメイクをしていて。「初めまして、新メンバーのキラ・メイです」と挨拶をしたら「よろしくね!」と返してくれるんですけど、なんか怖かった(笑)。そういえば、合格した時に見たギャンパレのアー写も『らびゅ』の時で、誰が誰だかわかんなくて。
――あのアー写、みんな白塗りで、唇もすごいことになってましたからね。
メイ:「メンバーの顔を覚えなきゃ!」と思ってアー写を見たのに、ナルハワールドとか本当にわかんない(笑)。でも、別の写真を見たらめっちゃかわいいんですよ。「これってどっちが正しい状態なんだろう?」「どっちで活動してるんだろう?」って(笑)。混乱しました。でも、女川の打ち上げの時にはナルが声をかけてくれたり、『WACK TOUR』中にはドク(ユイ・ガ・ドクソン)とかいろんなメンバーが話しかけてくれて。ひとりずつで話すと、すごく優しくてあたたかい先輩ばかりでした。