さらさ、なぜ“ブルージーに生きろ”を掲げるに至ったのか 「直感に嘘をつかない」人生観のルーツ、感情表現の広がり
EP『Live Bluesy』から垣間見える、自分の“外側”を歌うまでの変遷
ーーEP『Live Bluesy』の曲順について、私なりの仮説を語ると、1曲目から3曲目までは愛やロマンティシズムを歌っていて、4曲目の「YOU」は自分のことを語りつつあなたへの愛もあるような融合の曲で、5曲目の「青い太陽」は自分のことを語っているという、ラブソングから自分のことを歌うグラデーションになっているような曲順だなと思ったんです。
さらさ:読み取っていただいて嬉しいです。一番古い曲が「青い太陽」で、これを書いた頃は、自分の曲に第三者が入ってくることに挑戦したいと思っているけど、まだやり方がわかってない時期だったというか。自分の感情を書いたり、ハイヤーセルフ的な自分が慰めているような曲の書き方をしてきたので、他者に向けて歌うということをあまりしてこなくて。いつも自分の世界観の中で完結していたんですけど、年齢や環境の変化もある中で、もうちょっと外の世界も歌っていきたいと思うようになったタイミングで、でも結局筆が進まなくて、いつも通りに書き上げたのが「青い太陽」。その次に「YOU」を書いて、これは今言ってくださったみたいに、自分の話もしつつ他者に対して、という形になりました。そこからどんどん自分の中で感覚がつかめて、「Thinking of You」「KAMINARI」「風になる」に関しては、自分の外側を歌うということをしています。
ーー「YOU」は、ドラマ『透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。』(MBSドラマ特区)のエンディング主題歌に書き下ろした曲でもあるけれど、「2026年のさらさ」や「メジャーデビューするさらさ」が、どういうアーティストでありたいのかを歌っている曲だというふうにも捉えられるんじゃないかと思っていました。
さらさ:2nd アルバム『Golden Child』の「予感」を電車で聴いていたときに、すごく温かい曲で幸せな気持ちになったんですけど、〈終わりが来るなんて思えずに〉という歌詞が聴こえてきたときに「なんでそんなことを言うの?」と思っちゃって(笑)。終わりが来ることを仄めかしているじゃないですか。そのときに、悲しみの影を落とさない曲を書いてみたいと思ったんです。それを「YOU」でトライしてみたんですけど、この頃はまだ自分の中で完璧にできたとは思えてなくて。やっぱり自分は考えすぎる性格なので、人生の中で、そのときの幸福な感情に100%浸るということをしてきてないんですよ。目の前の幸せだけで頭が埋め尽くされたことがない。幸福な気持ちって、「本当に信じていいのかな?」みたいに思うし、怖さもあるし、その瞬間にもう次の不安を潰そうとしていたりするし。子どもの頃からお母さんに「そんな先のことを考えても仕方ないんだからやめなよ」って、ずっと言われていたんですよ。だから〈悲しみの影落とさず/痛み隠さず/信じていれる/この強さは〉というのは、自分に言い聞かせているようなところもすごくあるなと思います。
ーーそれがこの曲に限らず、さらささんの曲を深く理解する上での大きな要素と言えそうですね。そうやって曲の書き方を広げていこうとする中で、1曲目の「風になる」は、新境地を開けた感覚があるんじゃないですか?
さらさ:そうですね。この曲と「KAMINARI」は、今年3月に初めて制作合宿をやって、そこでできた曲です。w.a.uのメンバー、ヒップホッププロデューサー・uin、鍵盤のTaro Kashiwaと、7人ぐらい来てくれて1週間ほどやったんですけど、1日目にw.a.uのRyuju Tanoueが作り始めた曲が「風になる」でした。自分ひとりで作り始めると、メロウなテンポのものが作りやすいからそこに固まっちゃうんだけど、ライブのレパートリーをもっと増やしたいというのもあって、明るくてアップテンポな曲に挑戦したいなと思っていたところでRyujuがこの曲を作り始めて、「めっちゃいいじゃん!」とか言って。ゴスペルっぽいし、神の栄光とか、そういう雰囲気もある曲だったから、明るい気持ちに焦点を当てたいなと思いました。今までわりとダウナーな部分や悲しさにフォーカスしてきたけど、人間ってそこだけではないじゃないですか。だから、さらさというアーティストのレパートリーとしても、こういう表現もしていきたいなと思って書きました。
ーーこれ、個人的にもものすごくいい曲だなあと思いました。サビのメロディの駆け上がりも気持ちいいし、家に帰っている時間を愛おしく感じさせてくれる曲で。
さらさ:嬉しいです。帰りの新幹線って、行きよりも遠く感じません?(笑) この歌詞は、名古屋のライブが終わって帰っている新幹線の中で「早く帰りたい歌を書こうかな」という感じのところから作っていきました。“帰る場所”というのは、家のことでもあるし、精神的な話としても捉えられると思うので、そういったテーマにしようかなと思って書き始めました。
ーーここからメジャーデビューとなりますが、この先は、どういう活動をしていけたら理想だなと思っていますか。
さらさ:去年、桑田(佳祐)さんがラジオ番組で「2025年 邦楽ベスト」1位に選んでくれたとき、もちろん私もめちゃくちゃびっくりしたし嬉しかったんですけど、ファンの人がすごく喜んでくれて、それを見て「いつも応援してくれたりライブに来てくれたりする人が喜んでくれるって、こんなに嬉しいんだ」と思ったんです。これまでは今やりたいことを淡々とやるというタイプだったんですけど、応援してくれている人を巻き込んで楽しめることが私は好きだなって、最近は思っていて。私、野音が好きで、いつかやりたいと思っているんですけど、それを実現できたらきっとみんなも喜んでくれるだろうし。みんなが喜んでくれる時間を増やせたらいいなって、すごく思います。それができたらすごく幸せなことですね。
◾️リリース情報
さらさ メジャーデビューミックステープEP『Live Bluesy』
8月5日(水)リリース
ESCL-6271〜6272/¥6,600(税込)
配信:https://erj.lnk.to/LiveBluesy
CD購入:https://erj.lnk.to/livebluesy_CD
<収録曲>
01.風になる
02.KAMINARI
03.Thinking of You
04.YOU
05.青い太陽
06.Thinking of You(MURO’s KG REMIX)
07.Thinking of You(uin Remix)
08.YOU(Stones Taro Remix)
<Blu-ray>
『Thinking of You Tour 2025』
01. Thinking of You
02. 太陽が昇るまで
03. 祈り
04. Roulette
05. 温度
06. ネイルの島
07. feel down
08. 青い太陽
09. 午後の光
10. グレーゾーン
11. 予感
12. Virgo
13. 祝福
14. 朝
15. リズム
16. Shakunetsu
17. 退屈
18. Amber
19. 朝
20. 船
◾️ライブツアー情報
『LIVE BLUESY TOUR 2026』
・名古屋公演
日時:2026年10月29日(木)開場18:00 / 開演19:00
会場:UPSET
ゲスト:NakamuraEmi
・大阪公演
日時:2026年10月30日(金)開場18:00 / 開演19:00
会場:UMEDA SHANGRI-La
ゲスト:三浦透子(Band Set)
・東京公演
日時:2026年11月4日(水)開場18:00 / 開演19:00
会場:LIQUIDROOM
ゲスト:AAAMYYY
チケット一般発売中
・チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/salasa/
・ローソンチケット:https://l-tike.com/salasa/
・イープラス:https://eplus.jp/salasa/