PLAVEが生み出す特別な“幸福感”の正体 初ワールドツアー、スタジアム公演開催……史上最大級の偉業を成し遂げる必然

 2023年3月のデビュー以来、着実に世界的人気を獲得してきたK-POPバーチャルアイドル・PLAVE。彼らが今年9月からK-POPバーチャルアイドル史上初のスタジアム公演を含む自身初のワールドツアー『2026 PLAVE World Tour [KEEP IT MANIC]』を開催する。昨年のアジアツアーに続き、今年は世界へ舞台を拡大した。

 ツアーは、初めてのスタジアム公演となる韓国・仁川文鶴競技場からスタート。今年6月16日には日本デビュー1周年を迎えたが、日本でも9月26日、27日の2日間にわたって神奈川・ぴあアリーナMMでの公演が予定されている。

 振り返れば、今年4月に発売された最新作の4thミニアルバム『Caligo Pt.2』では、数々の記録を達成した。なぜPLAVEは、快進撃を繰り広げることができているのだろうか。

 『Caligo Pt.2』は、初動売上枚数125.5万枚を突破し、ミリオンセラーを達成。自己最高記録を更新した。日本でも「オリコン週間アルバムランキング」で3位、「オリコン週間合算アルバムランキング」では4位にランクインし、それぞれ自己最高順位を記録(オリコン調べ/※1)。記録達成当時日本デビューからはわずか一年足らずであったが、その人気を確かなものとした。米Billboardのメインアルバムチャート「Billboard 200」にもランクインし、人気が世界に広がっていることは記録上でも証明されている。

 このアルバムは昨年2月に発売された『Caligo Pt.1』の続編で、連続性のある物語を締めくくり、新たなストーリーの始まりを感じさせる作品だ。PLAVEは楽曲の作詞・作曲をYEJUN(イェジュン)、NOAH(ノア)、EUNHO(ウノ)が担当し、振り付けをBAMBY(バンビ)、HAMIN(ハミン)が手掛けるセルフプロデュースグループだからこそ、世界観や連続性を保ちながら新たな一面を見せることができる。今作では、その独自性をあらためて提示したと言えるだろう。

 タイトル曲「Born Savage」は、前作『Caligo Pt.1』のタイトル曲である「Dash」から連なるロックナンバー。激しさ、力強さを感じさせるサウンドのなかに、思わず口ずさみたくなるような耳に残るキャッチーなフレーズを残すところが“PLAVEらしさ”だ。それぞれの声や歌唱法が活かされたボーカルワークもさらに進化した。サビの歌い出しはNOAHのエッジの効いたロックボーカルから、澄んでいて力強いBAMBYのハイトーンで印象付ける流れが美しい。あたたかく包容力のあるHAMINの声と、パンチ力と鋭さのあるEUNHOの声のコントラストが感じられるラップ部分もパワフルだ。YEJUNのやわらかでありながら意志の強さを感じさせるボーカルは、曲全体を支配する緊張感のなかに、期待感に似た緩和を生み出し、想像力を掻き立てる。

 新たなアプローチとして世界的なダンサー・RIEHATAとBada Leeとコラボレーションしたことも話題となった。PLAVEの特徴でもあるストーリー性のあるコレオグラフは、ふたりのダンサーとのコラボによって、さらに深みを増した。ユニークでキレのある動きから終始強い意思で戦う姿を見せたかと思えば、ゾンビモチーフの振り付けで“不滅”のメッセージ性と少しのユーモアを読み取らせる、総じてエンターテインメント性の高い作品となっている。

PLAVE 'Born Savage' M/V (Performance Ver.)

 またMVでは、前作「Dash」の明確な続編として対峙する相手=“Caligo”に立ち向かうPLAVEのメンバーたちの姿が描かれた。映画のようなスケールで描かれ、アクションシーンも満載。バーチャルだからこその演出表現も次から次へと繰り出されていく。PLAVEのパフォーマンス力、そして彼らを支える制作陣の高い技術が織りなす壮大な一作だ。

PLAVE 'Born Savage' M/V

 注目すべきはタイトル曲だけではない。今回のアルバムに収録された楽曲のジャンルは、多岐にわたるのだ。

 これまでも彼らが作り出してきた音楽はジャンルレスであり、さまざまな音楽的アプローチを多角的に行ってきた。昨年リリースの日本デビュー曲「かくれんぼ」でも、その一端が垣間見える。彼らは数多くのJ-POPを徹底的に研究したうえで、情緒的なサウンドやメロディを踏襲。彼らなりの再構築を行った結果、「かくれんぼ」は自然に日本の街に溶け込んでいった。

PLAVE 'かくれんぼ (Hide and Seek)' M/V

 そんなふうに多彩なジャンルに取り組んできたPLAVEが、ここにきて果敢に挑戦したのがアカペラ楽曲である「Blossom Parade」。アルバムの1曲目を飾るにふさわしい衝撃と、あたたかなムード漂う優しい一曲である。先行配信された「HMPH! (feat. SOLE)」は、初めて女性アーティストをフィーチャーして作られたR&Bナンバー。ショート動画で多くのチャレンジも行われた、とてもキャッチーな一曲だ。かわいらしく拗ねるカップルの感情を色鮮やかに描いた軽やかでポップなメロディが心地好い。ミュージカル映画のサントラのような「Lunar Hearts」は、PLAVEの世界観の一端を指し示す一曲で、彼らの歌唱力とオーケストラサウンドが織りなす壮大で幻想的なバラードだ。

 筆者が個人的にお気に入りなのは、5曲目の「Think I am」。ニュージャックスイングを取り入れた懐かしさを感じるポップなラブソングで、聴いているとどこか元気が湧いてくるようなサウンドに、5人のあたたかさが感じられるような楽曲である。第1世代のK-POPで流行したニュージャックスイングの再構築は、日本のアイドルソングにも通ずる雰囲気があり、あらためてPLAVEの音楽性の幅広さに感嘆させられた。

 音楽作品として充実したアルバム『Caligo Pt.2』を携えて世界中をめぐる彼らのワールドツアーのステージは、一体どのようなものになるのだろうか。

 PLAVEは、一昨年の『PLAVE FAN CONCERT 'Hello, Asterum!'』、昨年の『2025 PLAVE Asia Tour [DASH: Quantum Leap]』と、コンサートの規模を驚くべきスピードで拡大してきた。昨年のアジアツアーのアンコール公演では、自身最大規模の韓国・ソウル高尺スカイドームでのコンサートを成功させ、今回はバーチャルアイドルとして、そして第5世代K-POPアイドルとして初の単独スタジアム公演に臨む。今回の初ワールドツアーもそうだが、PLAVEというアーティストの存在感は、ライブを通して徐々に世界規模へと拡張しつつあるのだ。

 彼らのコンサートにおける魅力は数多くあるが、まず目を引くのは、多彩な演出に調和する圧巻のパフォーマンスだ。

 バーチャルアーティストとしての彼らの姿がスクリーンに映し出されコンサートが進行していく。そのなかで衣装やヘアメイク、セットなどが次々と変化していくのだが、「バーチャルはこんなこともできるのか!」と目を見張るような細かなギミックは観ているだけで楽しい。筆者は実際にこれまでPLAVEのライブを何度か観てきたが、バラードなら少し落ち着いた雰囲気の衣装、シティポップならビビッドなレトロカラーの衣装など、曲の雰囲気に合わせた色味の衣装が大きなスクリーンに展開し、照明やPLLIの持つペンライトとリンクし会場全体を覆いつくす風景は壮観だった。

©2026 Weverse Con Festival

 バーチャルアーティストのライブでは、アーティストがこちらの次元に降りてきたような実在性を感じるのだが、PLAVEの場合はそれに加えて観る者を彼らの世界に引き込んでしまうような力があると思う。曲の世界観ごとに惜しみなく背景や衣装を変えることによって、我々が気付けばあちらの次元にいるような感覚にもなるのだ。

 そして演出や技術力に圧倒されつつも、やはりコンサートでいちばん心に残るのはPLAVEのパフォーマンスやメンバーたちが放つ魅力だ。

 普段のYouTube配信でも見せるバラエティ力の高さやトークの楽しさを、ライブステージの上でも変わらない温度感で繰り広げるのも、ファン想いなPLAVEらしいワンシーン。数分前までクールにパフォーマンスしていたかと思いきや、愛嬌を連発したり、思い切り笑わせたり、PLLI(ファンの呼称)への愛を叫んだり……コンサートでもPLAVEのブレなさを実感することができる。

 バーチャルでありながら彼らの存在を実感できるのは、PLAVEがアイドルとして優れたパフォーマンスをしているからこそ。身体表現の細やかさ、芸術性はバーチャルであることを忘れる瞬間があるほどで、ストーリー性のあるダンスパフォーマンスはスクリーン越しに観ているとは思えない迫力がある。何よりも個性豊かな5人の歌声が、広い空間に響き渡りオーディエンスの体に届く時に、確実に5人の存在を実感できる。いつまでも耳の奥に彼らの歌声が残っているような、そんな幸福感。そこにPLAVEのコンサートの喜びがあるように思う。

 熱心なファンが多いPLAVEだが、PLLIが繰り出すチャント(応援コール)と彼らのパフォーマンスの一体感もコンサートならではの感動的な光景だ。ワールドツアーで世界に飛び出した時、どんなエネルギーの渦がコンサート会場に生まれるのかも気になるところだ。

PLAVE(플레이브) 'Born Savage' | 2026 Weverse Con Festival

 PLAVEを見ていると、バーチャルであることはあくまで特徴のひとつにしか過ぎないとも思う。彼らの本質は、彼ら自身が作り出した音楽にあるからだ。アーティストとしての情熱は、バーチャルであろうとリアルであろうと関係なく、コンサート会場という特別な場所では伝わるもの。野外スタジアムという新たな環境や、公演を行う地域で、その高い温度感がどのようにして表現されるのか、楽しみでならない。

※1:https://www.oricon.co.jp/rank/coa/w/2026-04-27/

■ツアー情報
『2026 PLAVE World Tour [KEEP IT MANIC] in Japan』
2026年9月26日(土)神奈川 ぴあアリーナMM
OPEN 17:00/START 18:00

2026年9月27日(日)神奈川 ぴあアリーナMM
OPEN 15:00/START 16:00

<チケット>
・VIP席(アップグレードチケット):24,300円(税込)※PLLI MEMBERSHIP(JP/GLOBAL)限定
・指定席:16,000円(税込)

PLAVE GLOBAL OFFICIAL FANCLUB PLLI MEMBERSHIP(JP)会員先行抽選受付
受付期間:2026年6月22日(月)14:00~6月29日(月)23:59
抽選結果確認・入金期間:2026年7月8日(水)11:00~7月12日(日)23:00

特設サイト:https://www.hybejapan-concert.com/statics/plave_keepitmanic_in_japan

※公演内容、開場・開演時間、出演者等は急遽変更になる場合あり
※上記変更に伴うチケットの払戻しは不可
※3歳以上要チケット。3歳未満は入場不可
※別途プレイガイド手数料あり
※VIP席の一般販売予定はなし
※各チケットの注意事項および詳細は特設サイトにて

PLAVE オフィシャルサイト:https://vlast.co.kr/plave/
JAPAN オフィシャルサイト:https://plave-official.jp/
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