JUVENILE×Restria 対談:リアル×バーチャルが拓く次世代サウンド トータルプロデュースの設計図、制作秘話に迫る

JUVENILE×Restria 特別対談
名刺代わりの1stから「NEO CITY」へ、メンバーが直面した試練と手応え
――ここからはメンバーも交えてお話をお伺いします。まずはRestriaが本格始動してからここまでの数カ月の活動について、メンバーのお三方はどんな手応えを感じていますか?
LUNA:最初の1カ月は慣れないことも多くメンバー全員戸惑いもあったのですが、2カ月目に入ってからはだんだんと見えてきたというか、慣れ始めたところもあります。私達ならではの世界観である “リアル×バーチャルを、どんどん広めていきたいという気持ちが、日に日に大きくなっているのを感じます。
NIJI:今はまだ試行錯誤の連続です。

――TikTokで『全力坂』みたいな動画を上げていましたね(笑)。
JUVENILE:中国の人は、坂を全力で走っているのを見て何のことかわかるのかな?
LIXI:「『全力坂』みたい」と反応している方もいました。仮面ライダーが『全力坂』とのコラボレーションで毎年走っているので、中国の方も「仮面ライダーみたいに走っているね」という反応をしていました。
――なるほど。LIXIさんは中国出身ですが詳しいですね。
LIXI:私はオタクなので(笑)。なので、バーチャルとしてのLIXIが存在していることがすごく嬉しかったです。バーチャルとリアルの両方で活動するのは「二つの体を持っている」ような感覚なので、私はやれることが増えるのが強みだと思っていますし、逆に課題も多くあるなと感じます。

――“リアル×バーチャル”ならではの課題も見えてきたわけですね。
LUNA:課題は最初からいろいろありました。ただ実際に活動を始めて感じたこともあります。私含め全員、キャラクターに自分自身と繋がる部分が多く、本当に自分の分身のような存在だなと。なので、自分の過去を振り返れば振り返るほど、「私のこの部分がキャラクターとリンクしている」と感じる部分が出てきて。自分と向き合う時間を作ることでキャラにどんどん入り込めるし、バーチャルの自分とリアルの自分が一緒になっていく感覚があります。自分を好きになろうとすればするほど、いいものが出てくるなと感じました。
NIJI:私はキャラクターを通して自分の殻を破れているなと感じています。普段はかっこつけて隠してしまう部分も、バーチャルやリアルの発信を通じて思い切ることができている気がしています。

――そのように配信やSNSを通じてさまざまな発信をしているなか、早くも2ndシングル「NEO CITY」が届けられました。表題曲はどんなコンセプトで制作した楽曲になりますか?
JUVENILE:1stシングルの「META VERSE LOVE.」と同じく、最初の数曲は基本的に“名刺”になるようなものにしたいと考えているので、1曲目が縦型の名刺だとしたら、次は横型の名刺というように、見え方を変えるイメージで制作しました。「META VERSE LOVE.」がグループのコンセプトをワンワードで押していく曲だとしたら、今回はもう少し内面や人間味、ストーリーを入れられる余地がある曲にしたくて。なおかつ「META VERSE LOVE.」はそこまで速くないテンポだったのに対して、「NEO CITY」はアップテンポな曲にしています。
――「META VERSE LOVE.」はDaft Punkクやエド・バンガー周辺にも通じるフレンチエレクトロの色が強かったですが、「NEO CITY」はEDM以降のスタジアム映えするロッキンなドラムンベース、という印象です。
JUVENILE:まさにその通りで、僕の中ではドラムンベースを意識して制作したのですが、マネージャーさんからは「バンドっぽい」と言われて。多分ギターが入っているからだと思うんですけど、ビートは打ち込みですし、ベースもシンセなんですよね。でも、その感想もいいなと思いました。聴いてくれる人が「バンドっぽい」と感じて楽しんでくれるのであれば、それでいいと思うので。
――メンバーの皆さんは「NEO CITY」を受け取った時、どう感じましたか?
LUNA:「META VERSE LOVE.」が「私たちの物語が始まるぞ」という曲だとしたら、「NEO CITY」は「これから動き出しますよ」というのをお知らせするような雰囲気を感じました。私たちは“音の戦士”としてノイズと戦っているのですが、きっと誰にも自分でも気づいていない心のノイズがあると思うんです。それを浄化してあげるのと同時に、私たちが実際にノイズと戦っていることが伝わる強さがある曲なので、私もいろんな感情を込めて歌うことができました。聴いているとあらゆる音が心に刺さってくる感じがして、シンプルにすごく好きな曲ですし、いろんな人の心に届けたいなと思っています。
NIJI:デモを聴いた時に3人ともすごくテンションが上がって、「こんなに素敵な曲、私たちに歌い切れるかな……?」と不安になるくらい大好きなサウンドでした。「NEO CITY」には“助けに行く”というテーマがあって、〈沈んだ街の片隅まで響かすよ〉という歌詞のところでシャキーン!という音が入るんです。そこも歌っていて「いいな」と思うポイントで、挫折して落ち込んでいるような人もこの曲で救いたいです!
JUVENILE:あの音は“ノイズとの戦い”をイメージしていて、ソードを抜くイメージで入れさせてもらいました。まあ、Restriaは武器を持っていないんですけど(笑)。
LIXI:私は個人的に「META VERSE LOVE.」は、バーチャル出身のノイズパトロール隊である私たちがどういう存在かを紹介する、サウンド的にも少し浮遊感があって電波に乗っているような曲だったと思うのですが、「NEO CITY」はもっと距離感の近い曲になった気がします。私たちはノイズから人々を救うために、バーチャルから現実世界にワープしてくるという背景があるので、“助けに行く”というテーマの通り「あなたのそばに行く」ということを歌っているのが、「META VERSE LOVE.」との一番の違いだと思いました。
JUVENILE:なるほど。そこまで深く捉えてくれて嬉しいですね。作詞はOOPARTZの相方であるRYUICHIにお願いしていて、彼とは意思疎通がしやすいし、それこそずっと一緒にエレクトロや近未来的な音楽をやっていたので、男性が女性グループの曲の歌詞を書くギャップの心配は多少あったんですけど、僕が考えていた以上に濃いものを乗せてくれました。

――レコーディングやディレクションで意識したことはありますか?
JUVENILE:1曲目の「META VERSE LOVE.」は、いきなり大変な曲をやらせたくはなかったので、あえて歌の量を抑えて僕がトラックで引っ張る形にしましたが、2曲目はもっと勢いや感情を乗せて歌える曲にしたんです。なので「NEO CITY」に関しては、とにかく勢いよく歌ってくれれば、という感じでした。
LUNA:おっしゃる通りで、「META VERSE LOVE.」の時は私たち3人ともラップパートも初挑戦だったのですが、その時にいろんなことを教えてくださったおかげで「NEO CITY」のレコーディングは安心感を持って臨むことができました。「助けに行きたい!」という気持ちを思いきり乗せて歌うことができたので、すごく歌いやすかったです。
LIXI:私もJUVENILEさんがおっしゃっていたように、勢いを大切に歌いました。歌がまだ上手くないこともあって不安だったのですが、サビは「思いっきり歌っちゃえ!」という感じで歌ったら、それが曲のコンセプトにも合っていたので、意外としっかりできた気がします(笑)。
NIJI:JUVENILEさんは私たちのそれぞれの個性を尊重して指導してくれるので、プリプロの時に3人がお互い違う表現をしていてもそれを否定せずにいてくれるので、すごくやりやすいんです。みんな歌うべきものは一緒だけど、そこに至るまでの道のりは違うと思うので、自分なりの“助けたいもの”を考えながら歌いました。
JUVENILE:今の話に補足すると、プリプロの時点では歌い分けを決めず、3人全員にフルで歌ってもらった中から一番いいところを選んで歌割りを決めているんです。その際に、最初にLUNAさんが歌ったものを他の2人は聴くことになるのですが、必ずしもLUNAさんの歌い方をなぞらなくてもいい、ということを2人には伝えていて。自分なりに歌ってもらって、それが良ければ採用する形にしています。3人いる意味を大事にしたいですから。
――もう1曲の「Transcend」は、これまでのアッパーな曲とは趣きの異なる、R&B調のバラードになりました。
JUVENILE:トラックがバキバキの曲が続いたので、この辺りでバラードもやっておきたいなと。ただ、歌の難易度で言うと、こういう曲調の方が圧倒的に難しいんですよね。ビートがないところは自分の歌がリズムにならなくてはいけないので。正直、プリプロの時に「ちょっと理想が高すぎたかな」と思いました(笑)。でも、みんながすごく頑張ってくれたので、結果的にはすごく良くなったと思います。メロディはC-POPのバラードを少し意識しています。中国のポップスはバラードが多いんですよね。
LIXI:私も最初にデモを聴いた時に「あ、C-POPだな」と感じました。
LUNA:私は個人的にバラードが好きで日常的によく聴いているので、自分の曲としてバラードを歌えることがすごく嬉しかったのですが、いざ歌ってみると「あれ? 聴くのと歌うのとでは大違いだぞ」となって……(笑)。自分の実力はまだまだということを痛感しました。でも、大好きな曲なので自分のものにしたくて、JUVENILEさんと意見交換しながら、どういう声が合うのかを練習して挑みました。ハモリも含めてすごく勉強になりましたし、成長できたレコーディングでした。
NIJI:私は普段、挫折してもすぐ前を向くタイプなのですが、この曲の表現にはもっと深い感情が必要だと思って……「これじゃダメだ」と過去の辛かった経験をもう一度思い出して、感情を作るところからやり直しました。そうして歌ってみると、自分でも泣いてしまうくらい感情移入しすることができて。「何度でも挑戦して成長していく」というメッセージを、自分と重ねて歌うことができました。
LIXI:私はバラードの練習経験がなかったので、最初はどう歌うべきか掴めませんでした。LUNAの歌い方を聴いて「優しい感じがいい」とわかったのですが、単に声を弱くすると、私はそもそも弱い声なので、全然違う雰囲気になってしまって……苦戦しました。
JUVENILE:弱く歌うって難しいんですよ。第一線で活躍されているR&Bシンガーは、優しい声なのに音量が大きかったりする。そういう声の出し方をしているんです。みんなそれぞれ苦労したと思いますが、この曲は良い学びになったんじゃないかと思います。これからも数曲に1回はこういう曲をできればと思うので、頑張ってもらえたらと思います。
LUNA・NIJI・LIXI:頑張ります!



















